遊☆戯☆王デュエルモンスターズ:話題の千年パズルなりきり玩具 黄金の輝きを再現 細かすぎるギミックも 開発の裏側

「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の千年パズルの玩具「千年パズル COMPLETE EDITION」(C)スタジオ・ダイス/集英社・テレビ東京・KONAMI
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「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の千年パズルの玩具「千年パズル COMPLETE EDITION」(C)スタジオ・ダイス/集英社・テレビ東京・KONAMI

 2000~04年に放送されたテレビアニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」で主人公・武藤遊戯が持つ千年パズルの“なりきり玩具”「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 千年パズル COMPLETE EDITION」(バンダイ)。千年パズルの玩具では初めて、LEDによる発光ギミックとサウンドギミックを搭載し、発表されると、SNSを中心に大きな話題となった。スーパーインタラクティブシステムを採用し、真空蒸着メッキを施した玩具ということで、何だかすごそうではあるが……。バンダイの担当者に開発の裏側を聞いた。

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 ◇LED、線を試行錯誤 アニメ再現を目指す

 千年パズルは、武藤遊戯が8年がかりで完成させた超高難易度パズル。これまでも玩具化されているが、「COMPLETE EDITION」は、光とサウンドギミックにこだわり、差別化を図った。1分の1スケールで、全高約9.5センチ。価格は8800円。

 物理検出に対して瞬時にギミックが発動するスーパーインタラクティブシステムを採用し、千年パズル本体に最後のピースをはめ込むことで、発光、サウンドギミックが発動する。全6個のLEDを内蔵し、正面、右、左が発光する。外観には真空蒸着メッキという彩色加工を施し、発光ギミックによってアニメのような黄金の輝きを放つ。

 「実は劇中でピースをはめて、千年パズルが光るのは一度だけです。アニメでは強い光を放ちますが、アニメの表現は現実とは違いますし、LEDのパワーでは再現が難しい……。6つのLEDの位置、向き、本体の線の太さなどを試行錯誤して、アニメの再現を目指しました。本体内部底面には反射板が入っていて、LEDの光をいかに拡散させるかを考えました」

 ピースのすき間の線から光が漏れ、美しく発光する。アニメを再現するために、ピースとピースの継ぎ目の線の太さも試行錯誤した。

 「線のすき間から光が漏れる表現を目指したのですが、線が太すぎると、外観デザインが損なわれます。そのバランスが難しく、エンジニアチームのベテランスタッフの熟練の技によって実現しました」

 ◇ネタ的な要素も 付属品にもこだわり

 効果音ボタン、BGMボタンの2つのボタンがあり、闇遊戯に変わる時の効果音のほか、「熱き決闘者(デュエリスト)たち」「遊戯」などのBGM、アニメ初期のオープニングテーマ「voice」が流れる。

 「発光させて、BGMを鳴らせば、闇遊戯のなりきりを楽しめます。ネタ的な要素ですが、2つのボタンを同時に押すと、アニメでCMアイキャッチで使われていたサウンドが鳴ります。アイキャッチでは千年パズルが回転するのですが、鳴らしながら、回転させれば、再現できます」

 細かすぎる……と驚かされるギミックだが、それだけではない。付属品にもこだわった。

 「専用の革ひも(合皮)、台座が付属します。千年パズルは鎖のイメージもありますが、最初は革ひもなんです。革ひもを付けることでデュエルがより楽しめます! 台座は千年パズルが美しく見える角度にこだわりました」

 「COMPLETE EDITION」の商品名に偽りなし。担当者の熱い思い、職人技によって、まさに決定版のなりきり玩具に仕上がった。

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