ドンブラザーズVSゼンカイジャー:樋口幸平&駒木根葵汰が語るスーパー戦隊主人公の覚悟 「自分にしかできないこと」 

「暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー」に出演する樋口幸平さん(右)と駒木根葵汰さん
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「暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー」に出演する樋口幸平さん(右)と駒木根葵汰さん

 新旧スーパー戦隊が競演する「VSシリーズ」の新作「暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー」が期間限定で上映中だ。「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(2022~23年)でドンモモタロウ/桃井タロウ役を演じた樋口幸平さん、「機界戦隊ゼンカイジャー」(2021~22年)でゼンカイザー/五色田介人役、「ドンブラザーズ」でゼンカイザーブラック/五色田介人役を演じた駒木根葵汰さんに、共演しての感想や作品の見どころ、主人公を演じた者同士が感じた難しさや醍醐味を聞いた。

ウナギノボリ

 ◇「ドンブラザーズ」での共演は互いに感謝

 --「ドンブラザーズ」は、スーパー戦隊の主人公同士が一年共演するという異例の展開でした。

 樋口さん 安心感や助けられる部分、背中を見られる部分があったけど、どうしても比べてしまうことも正直ありました。ただ、もしも共演していなかったら成長の度合いが下がっていたかもしれないし、共演できたからこそ得られた経験や感情もあったと思います。今は共演できたことを感謝しています。

 駒木根さん うれしい。自分が幸平の立場だったら、いい顔できるのかちょっとわからない。受け入れてくれたドンブラチームには感謝しています。幸平たちが役をつかめずもがく姿を見て自分もそうだったと思い出し、みんなが成長していく姿に「自分ももっと頑張らないといけない」と背中を押されました。

 --そんなお二人が再び共演する今作ですが、見どころは?

 駒木根さん ゼンカイジャーの楽しさ、見ているだけで笑顔になれる作品をお届けできると思います。ダブル介人が同じスクリーンにいるだけで僕も胸アツだし、マスターの正体など最後まで見届けてほしいです。

 樋口さん スーパー戦隊の殻を破ってくれたゼンカイジャーと異色なスーパー戦隊のドンブラザーズがそろうと、こういう映画になる、というのを存分に発揮しています。ファンの皆さんが笑顔を見せてくれるとありがたいです。

 ◇「スーパー戦隊」という“看板”の重み

 --スーパー戦隊の主人公を演じて苦悩したことや醍醐味は?

 駒木根さん 作品の顔になる面はあるので、長い歴史に泥を塗らないよう意識しました。特に最終回は半分ぐらい自分だけで芝居する部分があり、プレッシャーや責任感もある中「ゼンカイジャー」の評価も左右されると思い、いろんな覚悟を決めて演じました。(レッドに)なりたくてもなれない方も多いですし、そういう方たちへの思いや大変さも含め、1年間自分にしかできないこととして楽しみながらやっていました。

 樋口さん (レッドとして)周囲から立ててもらう場合、責任を持って、胸を張って立つべきだと思います。「この子はレッド」と思わせるたたずまいを出すのが責任。難しいけど大きな経験をできるところが、レッドの良さでもあり難しさでもあると思います。

 --今後、スーパー戦隊の肩書きを背負っていく決意を聞かせてください。

 駒木根さん 戦隊の現場で培ったり学んだことを生かし、「あの人すごくいい。何やっていた人?」と言われた際に、ゼンカイジャーやドンブラザーズの名前が出るなど、良い方向で還元できるようになりたい。スーパー戦隊の看板を背負ってヒーローの自負をしつつ、いつかまた大きくなった姿を見せられるよう頑張っていきたい。

 樋口さん スーパー戦隊や仮面ライダーの後に活躍されている方たちの名前が、特撮の現場で話題になるのは一つの恩返しだし、“母校”が喜ぶみたいな感覚。僕たちも、喜んでもらえるよう「あいつらは一から見ていた」と自慢してもらえるように活躍することが恩返し。ヒーローを背負う責任としてやっていきたいです。

 「暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー」は、「ゼンカイジャー編」「ドンブラザーズ編」「VS編」の三部構成で、テレビシリーズのその後を描く。5月3日から期間限定上映され、9月27日にブルーレイディスク(BD)とDVDが発売される。(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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