薬屋のひとりごと
第35話 狩り
3月21日(金)放送分
マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)は、1995年3・4合併号で自己最高の発行部数の約653万部を記録する。1990年代、同誌は数々のヒット作を世に送り出し、黄金時代を迎えた。人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの世界観、設定を基にしたマンガ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」は、同誌の最高部数をけん引した名作の一つだ。「ダイの大冒険」の原作、特撮ドラマ「仮面ライダーW」の脚本など数々のマンガ、特撮、アニメなどを手掛けてきた三条陸さんの仕事をまとめた書籍「三条陸 HERO WORKS」(同)が発売された。三条さんに「ジャンプ」の黄金時代について聞いた。
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「ダイの大冒険」は1989~96年に連載された。最高発行部数を記録した1995年3・4合併号には「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「DRAGON BALL(ドラゴンボール)」「ジョジョの奇妙な冒険」「ろくでなしBLUES」「SLAM DUNK(スラムダンク)」「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」などが掲載された。とんでもないラインアップだ。
三条さんは1964年生まれで、ライターとしてキャリアをスタートし、特撮、ホビー、アニメの雑誌、ムック、「週刊少年ジャンプ」で活動し、マンガ原作者となり、「ダイの大冒険」を手掛けた。当時の「ジャンプ」を「イケイケでした」と振り返る。
「面白そうなことは何でもやる。読者を楽しませることを第一に考えていて、面白いことをするために手段を選ばないんです。普通だったら、できないよ!と否定されるようなバカな企画でも、面白ければ通る。可能か不可能かを考えないで、面白いか、面白くないかで判断するんです。どうやってやるかは、後で考える。僕はそこが大好きでしたね。ライターをやっていたので、ほかの現場も見てきたのですが、全然違いました。だから、ナンバーワン雑誌なんだ……と感じていました。エネルギッシュだし、全てに貪欲で、それがパワーになっていました。面白くしたい!という欲望が底なしでした。これまでの全ての仕事をひっくるめてもあの熱量は当時の『ジャンプ』以外はないですね」
編集部には“空間恐怖症”がまん延していたという。
「編集さんが記事ページにちょっとすき間があったら、何かを入れようとする。文字をすごく小さくしてでも何かを入れてくれっていうんです。少年誌だからルビも入るのに、ですよ。みんなで“空間恐怖症”と呼んでいました。隅から隅まで面白くする。全員がそういう空気の中で作っているから面白いんです。全ては読者を楽しませるためです。今でも基本そうだけど、もうちょっと誌面がオシャレになっていますね」
マンガのストーリーなども「面白くするためにガラッと変えることもありました。容赦なかったです。実験することを恐れていませんでした」と挑戦していた。ただ、「ダイの大冒険」はほかの作品とは少し違ったという。
「結末まで考え、設計図を作っていました。当時、原作付きの場合、原作者とマンガ家さんが直接打ち合わせすることはあまりなかったけど、『ダイ』は毎週しっかり打ち合わせをしていました。稲田先生が前の週に僕が用意した原作をネームにして、僕は次の原作を用意する。2週分を並べて、原作とネームの打ち合わせを同時にしていました。最初に全体のロードマップを作った上で、微調整しながら連載していました。当時、そういうことをしていたのはおそらく『ダイ』だけでしょうね。当時としては緻密だったと思うし、ほかとは違う作り方をしていたことが、個性になったのかもしれません」
黄金時代以降も「ジャンプ」は数々のヒット作を世に送り出してきた。黄金時代の遺伝子は確実に受け継がれているはずだ。
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