向井理:41歳でラップに初挑戦 「パリピ孔明」の撮影は「毎日が刺激だらけ」 40代を迎えて仕事の向き合い方に変化も

連続ドラマ「パリピ孔明」で主演する向井理さん ヘアメーク:晋一朗(IKEDAYA TOKYO)/スタイリスト:外山由香里
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連続ドラマ「パリピ孔明」で主演する向井理さん ヘアメーク:晋一朗(IKEDAYA TOKYO)/スタイリスト:外山由香里

 9月27日から放送される連続ドラマ「パリピ孔明」(フジテレビ系、水曜午後10時)で主演を務める俳優の向井理さん。現代の渋谷に転生した三国志の天才軍師・諸葛孔明という、いっぷう変わったキャラクターを演じる。撮影に入る前は「今まで経験したことがないプレッシャーを感じた」と語る向井さんに、演じるうえで意識したことや仕事への向き合い方について話を聞いた。

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 ◇孔明の「異質さ」を意識

 原作は四葉夕トさん原作、小川亮さん作画の同名マンガで「ヤングマガジン」(講談社)に連載中。三国志の英雄で天才軍師の諸葛孔明が現代の日本に転生し、ハロウィーンでにぎわう夜の渋谷に降り立つ。歌手を目指す月見英子(上白石萌歌さん)の歌に心を打たれ、自ら軍師(マネジャー)となり英子のサポートを決意する……というストーリー。

 孔明役のオファーが来た時を振り返り、「なんで僕にきたのか……ビックリしましたね」と笑う向井さん。

 「選んでくれた人が『これをやらせたら面白いんじゃないか』と思ってくださったことは率直に幸せなこと。孔明が出てきただけで出オチにならないように、ちゃんと説得力を持って演じなきゃいけないなと思いました」

 演じるうえで意識したのが、現代の人々に混じった時の孔明の「異質さ」と「違和感」だという。クランクインする前に、監督やプロデューサーと話し合い、孔明のキャラクターや演技の方向性を決めていった。

 「今までコメディーをやってきて思うのが、狙ってやるとすべるんですよね。『面白いことやってます』ってやっちゃうと、その瞬間に見ている側は冷めちゃう。本人はいたって真面目で、必死にやることが滑稽(こっけい)さを生むと思っているので、意識的に面白いことをしないほうが、逆に孔明の異質さや違和感が際立つのではないかなと」

 頭に付けている綸巾(かんきん)の高さも含めると、身長210センチ近くになるというインパクトある孔明のビジュアルも話題になった。

 「扮装(ふんそう)姿を見て、大体みんな笑ってる感じ(笑い)。でも、何をやっていても面白がられるっていうのはすごいラッキーだなって思いますね。ただスマホを触っているだけでも、現代のことをやればやるほどギャップが生まれて面白いんです」

 ◇40代になり「休みをちゃんと取るように」

 24歳で俳優デビューし、今年41歳になった向井さん。17年間のキャリアの中で、シリアスからコミカルまで幅広い役柄を演じてきたが、孔明役は「毎日が刺激だらけ」と語る。

 「これまでにやったことがないラップにも挑戦しましたし、これだけ幅広いジャンルの音楽がぜいたくに出てくるドラマって経験したことがないんです。音楽のシーンは自分の出番がなくても見に行っているんですけど、圧倒的な歌唱や踊りに感動しています。視聴者の方より先にそのシーンがフル尺で見られるっていうのが、僕の今の一番の楽しみです。それをさらにブラッシュアップした映像で、いろんな人に見てもらえることを誇りに思います」

 そんな音楽のシーンを初めて見た時は、「1シーンでここまでやるんだ!」とクオリティーの高さに驚いたといい、「制作する人たちの本気度を感じて、覚悟を決めてやらなきゃいけないな」と奮い立ったと振り返る。

 「改めて、俳優ってクリエイティブな仕事だなと思いました」と語る向井さん。撮影を通して、仕事への向き合い方に変化はあったのだろうか?

 「休みをちゃんと取るようになりました。クリエイティブな人たちと一緒に仕事をするうえで自分のアイデアも提案していかないといけない。そういう意味ではインプットが必要」と考えるようになったという。

 「俳優ってよく分からない仕事じゃないですか。何をもってうまいか分からないし、何がすごいかも分からない。ただ一つ言えるのは、その人の年輪というか、何を考えて生きてきたかがどうしても出るんですよね。仕事に没頭するのも大事だけど、映画やドラマを見ること、どこかに出かけて見たことがない景色を見るっていうのも、人としての幅が広がる。公私分け隔てなく時間を使っていくことの大切さを、30代後半から40代にかけて考えるようになりました」と自身の変化を明かした。

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