小林聡美:初コンサートへの思い「最高に宝物のような経験に」 演出・小泉今日子&ゲスト・阿部サダヲとの科学反応にも期待

小林聡美さん
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小林聡美さん

 俳優として数多くの映画やドラマ、舞台で活躍している俳優の小林聡美さん。そんな小林さんが初となる音楽コンサート「小林聡美NIGHT SPECTACLES チャッピー小林と東京ツタンカーメンズ」を、4月6、7日に横浜赤レンガ倉庫1号館3階ホール(横浜市中区)で開催する。「こんな取材もあると、本当にやるのだなって(笑い)」と率直な思いを口にする小林さんに、テーマとなっている昭和歌謡の魅力、ステージ演出を手がける小泉今日子さんやゲスト出演する阿部サダヲさんの印象、当日に向けての意気込みを聞いた。

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 ◇出演の決め手は「好奇心」

 WOWOWが企画・製作・主催する俳優によるコンサート「NIGHT SPECTACLES」シリーズの第2弾。第1弾では吉田羊さんが2022年9月にBillboard Live TOKYO(東京都港区)で2日間4公演を開催した。

 小林さんはオファーを聞いた際、「『歌うことに興味はありますか?』というとてもふわっとしたオファーだったので、そんな大げさな感じではないのかなと構えずに考えられた」といい、「人前で歌うことが想像つかなかったのですが、歌も音楽も好きですし、想像がつかないからこそ、あまり気負わずに『やってみようかな』と思えた。コンサートってどんな感じなのだろうという好奇心もありました」と決め手を明かす。

 「逆に他をあまり知らないぐらいの感じで昭和歌謡を聴いて育ってきた」と話す小林さん。特に「キャンディーズ」が好きで、「3人のハーモニーが好き。今でも一緒に歌える人がいたらカラオケで歌います」とほほ笑む。さらに「ピンキーとキラーズの『恋の季節』や天地真理さんの『ふたりの日曜日』なども好きでよく聴いていました」という。

 小林さんにとっての昭和歌謡の魅力を聞くと、「まずメロディーが優しいというか温かい。地元に帰るような感覚にも近いのかな。歌詞も詩的というか余白がたくさんあって、しみじみ味わえる。テンポやリズムもワクワクしますね」と語る。

 選曲に関しては、「今、ブームと言われているような昭和歌謡というよりも、少々マニアックな曲が多いかも」とコンセプトを明かし、「私が生まれる前の曲もありますが、今聴いても楽しいし、こういう昭和の歌もあるという発見にもなるのでは」と自信をのぞかせる。

 せりふと歌詞ではどちらが覚えるのが難しいかと聞いてみると「個人的にはせりふかな(笑い)。でも歌詞もです。歌っているとき『次何だっけ』となりそうでちょっとコワい」と話す。

 ◇「最高に宝物のような経験に」

 ステージ演出を手がける小泉さんとの関係性について、小林さんは「10代の頃から何度か共演させていただき、いつも会うたび刺激をもらっています。同世代だからか話も楽しい」と切り出し、「小泉さんはプロフェッショナルな方で、的確にいろいろ見えているし指示もできるし、自分で体現もできるすごい人。年々それが強力になっていっているので、頼もしいし尊敬しています」と語る。

 ゲスト出演する阿部さんに対しては、「繊細な部分と、とてつもない破裂力を持ってらっしゃる。振り幅の大きなすてきな俳優」とたたえ、「そんな方とのステージは、人生を振り返ったとき走馬灯の一場面になるのでは(笑い)。一人で歌っているときとはまた違ったエネルギーが生まれるのが楽しみ」と共演に思いをはせる。

 2人について、小林さんは「音楽を作る人、音楽をやっている人、歌う人も演奏する人もすごいというか憧れ。歌で人を力づけたりなぐさめたりできるのは最高のこと」と敬意を口にし、「それをちょっとでも体験できるのであれば、最高に宝物のような経験になると思います」と声を弾ませる。

 今回のコンサートで小林さんも音楽で感動を与えるのではと水を向けると「どうでしょう(笑い)。楽しい気持ちも大きい意味では感動だとしたら、ぜひ楽しんでもらえる会になれば」と意気込みを語った。

 コンサート「小林聡美NIGHT SPECTACLES チャッピー小林と東京ツタンカーメンズ」は、4月6、7日ともに午後2時、6時の各日2回公演。(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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