大竹しのぶ:2年ぶり“月9”で大切な一人娘を失った祖母役 7月期「海のはじまり」

月9”ドラマ「海のはじまり」に出演する大竹しのぶさん(C)フジテレビ
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月9”ドラマ「海のはじまり」に出演する大竹しのぶさん(C)フジテレビ

 俳優の大竹しのぶさんが、「Snow Man」の目黒蓮さん主演で7月期に放送される“月9”ドラマ「海のはじまり」(フジテレビ系、月曜午後9時)に出演することが5月28日、明らかになった。大竹さんが“月9”に出演するのは「PICU 小児集中治療室」(2022年10月期)以来、約2年ぶりで、今は亡き大切な娘が残した子どもを、なんとしても守り抜きたいと願う祖母を演じる。

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 「海のはじまり」は、脚本を生方美久さん、演出を風間太樹さんらが担当し、プロデューサーを村瀬健さんが務める。人と人との間に生まれる愛と、そして家族の物語を丁寧に描く、“親子の愛”をテーマにした完全オリジナル作品。目黒さん演じる月岡夏は東京都内の印刷会社で働く28歳の青年。大学生だった時に付き合っていた交際相手で、別れて以来、7年も会っていなかった水季の死をきっかけに、自分と血がつながっている娘、海(泉谷星奈ちゃん)の存在を知ったことで人生が変化していく物語。夏(目黒さん)と交際中の恋人、百瀬弥生を有村架純さんが演じる。

 大竹さんが演じるのは、夏の大学時代の交際相手・水季の母・朱音。一人娘である水季が大学生になり東京に行って以来、夫・翔平と共に静かに生活を送っている。不妊治療の末に授かった大切な一人娘・水季は、自分に似て自分勝手でもありながら、ぼんやりした性格は翔平に似ていることを、いつもどこかうれしそうに感じながら、全力で愛情を注いで水季を育ててきた。時に親子ゲンカをすることもあったが、朱音の思いとは裏腹に、水季とはすれ違ってしまうこともあった。

 やがて夫と2人暮らしになり、親子のコミュニケーションに関していろいろと感じていたある日、娘に子どもができたことを知る。まだ在学中でもあり、どうするのか娘と激しい言い合いになりながらも、結果、産むと決め、父親には知らせずに一人で海を育てる決心をした水季を、陰となり日向となり見守ってきた。次第に母と娘の関係も修復し始めていたさなか、大切な一人娘が自分より先に死ぬという事実を突きつけられてしまう。水季が残された時間を海のために過ごそうとする姿を肌で感じ、自分も娘のために、娘の希望を実現するために生きようと思うようになり……。

 大竹さんは「悲しみを抱えながらも、とにかく娘の残した海を育てること。どうしたら海が幸せになるかを考えている朱音を、誠実に演じてゆきたいです」と思いを語っている。

 ◇大竹しのぶさんのコメント

 --今作の出演オファーを受けての印象を教えてください。

 丁寧なドラマ作りをされるチームだと聞き、とてもうれしく思いました。楽しい現場になること間違いなしです。

 --台本を読んでの感想を教えてください。

 何気ない日常会話の中にあるさまざまな感情を大事にしている台本だなと思いました。そこで生きている人間をきちんと、丁寧に演じたいです。

 --南雲朱音役の印象や、演じる上での意気込みを教えてください。

 悲しみを抱えながらも、とにかく娘の残した海を育てること。どうしたら海が幸せになるかを考えている朱音を、誠実に演じてゆきたいです。

 --視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

 この夏の思い出になるようなドラマをみんなと一緒に暑さに負けず頑張って作ってゆきます。

 ◇プロデュース・村瀬健さん(フジテレビ ドラマ・映画制作部)のコメント

 いつかご一緒したいとずっとずっと思っていた大竹しのぶさんに朱音を演じていただけること、本当にうれしく思っています。水季の死から始まるこのドラマにおいて、始まりの段階で最も深い悲しみを背負っているのは、僕は水季の母・朱音だと思っています。若くして娘を失った喪失感、無力感、悔しさ、悲しみ…いろいろな思いがある中で、遺(のこ)された幼い海のことは自分が守っていかなければと強く感じている。そんなときに朱音は、海の父親である夏と初めて会います。娘が愛した人であり、でも、子供ができたことを一切伝えることなく今日まで過ごしてきた相手でもある夏に対して、朱音がどのように感じ、どのように接していくのか。夏の向こう側にいる弥生との関係性も含め、朱音はこのドラマの物語の大きな軸となる存在です。

 常に複雑な思いを抱えていて、ちょっと見では何を考えているのかわからないところのある朱音という人物像を作るにあたり、大竹さんに演じていただけたら最高だと最初の段階から思っていましたので、脚本の生方さんには大竹さんをイメージして書いていただくように早くからお願いしていました。例によって、出演OKのお返事をいただくずっと前からです(笑い)。これまで、数多くの映画やドラマで大竹さんのお芝居を見せていただき、そのすごさに何度も何度も圧倒されてきました。この世にあるすべての感情、その全てを一瞬の表情や一つのせりふで表現してくださる特別な存在の方だと思っています。大竹さんに演じていただけるからこそ描くことのできる朱音という人物像が出来上がりつつあると思っています。夏と海、水季と海、弥生と海……だけではない親子の関係、つまり、朱音と夏、朱音と水季、朱音と弥生……という、“もう一つの親子の関係”にも注目してこのドラマをご覧いただければ幸いです。

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