田中史朗:日本ラグビー界を押し上げた“小さな巨人” 現役引退後は子どもたちを指導 WOWOW「エディータイムズ」でエディー・ジョーンズHCと対談

「エディータイムズ2024」でエディー・ジョーンズHCと対談する田中史朗さん(右)=WOWOW提供
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「エディータイムズ2024」でエディー・ジョーンズHCと対談する田中史朗さん(右)=WOWOW提供

ラグビーの元日本代表でワールドカップ(W杯)3大会に出場し、今季のNECグリーンロケッツ東葛でのプレーを最後に現役引退した田中史朗さんが、6月8日にWOWOWオンデマンドで配信されるラグビー番組「エディータイムズ2024」に出演し、ラグビー日本代表のエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)と対談する。

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 田中さんは、 SH(スクラムハーフ)として活躍。2012年にハイランダーズ(ニュージーランド)に加入し、世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」に日本人として初めて挑戦した。身長166センチの田中さんは現役時代、“小さな巨人”と賞賛され、日本ラグビー界の発展にも大きく貢献した。引退後はNECグリーンロケッツ東葛のアカデミーのコーチとして活動する。

 選手としてのキャリアを終えたタイミングでの出演となる「エディータイムズ2024」での対談の一部が公開された。番組は6月8日午前0時から配信される。

 ◇公開された対談の内容は以下の通り。

 田中史朗さん:元気ですか?

 エディー・ジョーンズ HC:とても元気だよ。フミを見ると、いつも元気(になれる)。

 田中さん:エディー、僕と一緒の時はいつも笑顔なのでうれしいです。

 エディーHC:会えてうれしいよ。フミも元気そうだね。いよいよ人生の次の章が始まるね。

 田中さん:長い人生、ここから切り替えます。そしてエディーと将来、一緒に仕事ができればいいなと思っています。

 エディーHC:はい、お願いします。次の監督に(どう?)。

 田中さん:エディーから学んで、レベルアップしたいと考えています。

 エディーさん:振り返れば素晴らしいキャリアだったね。フミは日本のために素晴らしい活躍をした。日本ラグビーのメンタリティーを変えたと言える選手を一人挙げるとしたら、それはフミだ。あなたは自分を誇りに思うべきだ。あなたが将来どんな仕事に就こうとも、きっとうまくいくと思うよ。

 田中さん:日本は世界に追いついた時期もありましたが、また(日本代表の重みが)軽くなっているように感じます。日本ラグビーのためにも若い世代、子どもたちにも日本ラグビーのプライドを教えて、成長させていきたいです。エディーがやってきたことを次の世代に伝えるのも大事だと思っています。

 エディーHC:フミは次世代の若手が成長するための手助けができると思うよ。

 田中さん:しっかりやっていきたいです。エディーの力を借りながら世界に挑戦する機会を作ることで、子どもたちが世界へ出て行き「日本のラグビーに貢献しよう」と思うようになることが大事だと考えています。

 エディーHC:フミは日本人選手の中で最も率直だったという印象があるね。自分が考えていることをはっきりと言う選手だった。私の経験上、最高の選手は最も扱いにくい選手だ。だからそういう選手を常に尊敬してきたんだ。

 田中さん:ありがとうございます。日本ラグビーのマインドを変えてくれたエディーに感謝しています。また日本に戻ってきてくれて、選手も喜んでいます。将来的にも一緒に仕事がしたいですし、お酒も飲みたいです(笑い)。勉強するため、今後はエディージャパンにもお邪魔します。こうしたエディーとのトークは、これからの人生でも必要になることです。だからエディーの近くにいます。

 ◇番組収録後、田中史朗さんの感想は以下の通り。

 ーーエディー・ジョーンズHCとの1対1の対談はいかがでしたか?

 田中史朗さん:エディーとこれだけ長い時間、笑顔でしゃべるということは今までなかったので、ありがたかったです。

 ーー今後はコーチとして活動される予定ですが、エディー・ジョーンズHCは対談の中で「コーチは最高の仕事」と表現していました。

 田中さん:ものすごく楽しみになりましたね。これまではしんどい顔をしているコーチをたくさん見てきたのですが、エディーがそう言ってくれたことはやる気につながりますし、実際に「最高の仕事だ」と思っていることこそ、彼が素晴らしいコーチを続けられている理由なのだろうと思いました。

 ーー田中さんは所属するNECグリーンロケッツ東葛のアカデミーで主に小中学生を対象にコーチングをスタートされる予定です。“田中史朗コーチ”としてどういうことを伝えていきたいですか?

 田中さん:やはり、まずはラグビーの楽しさを伝えてあげたいですね。あとはその本質の部分です。最近のコーチングは難しいことを教えている印象がありますので、例えば「こういうプレーをすると相手を抜くことができるんだよ」など、もっとシンプルにラグビーの楽しさを伝えていきたいです。

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