光る君へ:明かされた“壮絶過去”「対馬で生まれながら一人の宋人として」 松下洸平が「複雑な宿命背負った」周明語る

NHK大河ドラマ「光る君へ」で周明を演じる松下洸平さん (C)NHK
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NHK大河ドラマ「光る君へ」で周明を演じる松下洸平さん (C)NHK

 俳優の吉高由里子さん主演のNHK大河ドラマ光る君へ」(総合、日曜午後8時ほか)に謎めいた見習い医師・周明を演じている松下洸平さん。第23回「雪の舞うころ」(6月9日放送)で周明は、まひろ(吉高さん)の前で自分の過去を明かす様子が描かれた。「周明は対馬で生まれながら、一人の宋人として生きねばならない複雑な宿命を背負った青年」と位置付ける松下さんが、役どころについて語った。

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 松下さん演じる周明は、朱仁聡(ヂュレンツォン、浩歌さん)らとともに越前にやってきた、宋の見習い医師。まひろに宋のことばを教えてくれ、2人は親しくなっていく。優しく穏やかだが、どこか謎めいたところがある男だ。

 対馬生まれでありながら、12歳の時に“口減らし”として父親に海に捨てられた周明。船に拾われた後は、宋で牛や馬のように働き、そこにいては死んでしまうと逃げ出し、見習い医師となった。

 松下さんは「彼は自分の居場所や拠り所がないことに対する葛藤や苦しみをずっと抱いて、生きてきたのだと思います」と印象を口にする。

 「日本に帰ることはできないし、けれども生粋の宋人でないことも理解しているはず。宋で優しい医師(くすし)に出会い、なんとか生きるすべは身につけましたが、自分には故郷や帰る場所がないことを心のどこかで引きずり、それに対してコンプレックスを持っているのではないかと思いました。周明が抱える葛藤や壮絶な過去、影のある人物像が少しでも伝われるといいなと思いながら、彼を演じていました」

 そんな松下さんは、周明にとって朱仁聡は「医師として迎えてくれ、面倒をみてくれる“命の恩人”のような存在です」と話す。

 「第22回の最後で周明がまひろや為時たちに日本語で話すシーンがありますが、それはある意味、周明にとっても(日本語が話せることを同僚の宋人など周囲に知らしめることになるため)リスクのある行動だったと思います。それでも捕らえられた朱を守りたいという強い衝動に駆られて証人を探し直訴に出るほど、とても大切で心から尊敬する人物なのだと思っています」

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