光る君へ:すべての出来事は「源氏物語」へ 20代、まひろの“現在地” 吉高由里子「自分のことも客観的に見る視線がある」

NHK大河ドラマ「光る君へ」でまひろを演じる吉高由里子さん (C)NHK
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NHK大河ドラマ「光る君へ」でまひろを演じる吉高由里子さん (C)NHK

 俳優の吉高由里子さん主演のNHK大河ドラマ光る君へ」(総合、日曜午後8時ほか)。6月16日放送の第24回「忘れえぬ人」では、まひろ(吉高さん)が、宣孝(佐々木蔵之介さん)から“求婚”される姿が描かれた。また周明(松下洸平さん)に利用されそうになるも、強い意志で拒絶したまひろ。すべての出来事が「『源氏物語』という物語につながっていくのかな」と話す吉高さんが、まひろの“現在地”を語った。

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 第24回では、宣孝から「都に戻って来い。わしの妻になれ」以外にも、「自分が思っている自分だけが、自分ではないぞ」「ありのままのお前を丸ごと引き受ける。それができるのはわしだけだ。さすればお前も楽になろう」などとの告白を受けたまひろ。

 吉高さんは「いやびっくりだと思いますね」と心境を明かす。

 「こんなに昔から知っている人で、まさかまさかの親戚ですよね、だって言ってしまえば。これもこの時代をやっている醍醐味(だいごみ)でもあるのかなと思いながら。だけど、そうですね、まひろも心境も変わってきているので、誰かの妻になるということが、大真面目に考えなくてもいいのではっていうような考えになってきているときなので。なんだろう……その時代の一人の女性としての成長というか、捉え方の成長というのを感じましたね」

 一方で同回では、謎めいた宋の見習い医師・周明から、朝廷に宋との交易を受け入れるよう左大臣の道長(柄本佑さん)に手紙を書くよう求められたまひろだが、吉高さんは「ちょっと心開いていた分、情けないというか愚かな自分の自覚もあると思う」と気持ちを代弁する。

 「でも何か見捨てられない、助けてあげたい気持ちも周明に湧いているんじゃないかなとも思うし、ここまでくるのにまひろは見たり経験したりしていますから、20代ではあるけれど、今の感覚というか。『いろいろあるな、生きていれば』とか思っているんじゃないですかね。『利用されたショック、もう生きていけない』とかじゃなくて『生きていればいろいろあるな』ぐらいの感じで、客観的に見ているんじゃないかな。そういう一喜一憂も、自分のことも客観的に見る視線があるから『源氏物語』という物語につながっていくのかな、すべての出来事はっていう感じがしました」


 「光る君へ」は63作目の大河ドラマ。平安時代中期の貴族社会が舞台で、のちに世界最古の女性による小説といわれる「源氏物語」を書き上げた紫式部(まひろ)が主人公となる。脚本を、2006年の「功名が辻」以来、2度目の大河ドラマ執筆となる大石静さんが手掛け、きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性の一生を映し出す。

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