解説:「ヤマトよ永遠に REBEL3199」 福井晴敏の“最高傑作” “3199”の謎

「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第2章「赤日の出撃」のティザービジュアル(c)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
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「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第2章「赤日の出撃」のティザービジュアル(c)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のリメークシリーズの最新作「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第1章「黒の侵略」が7月19日に公開された。「3199」は、福井晴敏さんが総監督を務め、シリーズ構成、脚本も担当する。福井さんは、リメークシリーズの「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」でシリーズ構成、脚本を担当しており、最新作では総監督も務めることになった。福井さんは、これまでインタビューや舞台あいさつで「3199」について「俺史上、最高傑作」と語ってきた。福井さんはなぜ“最高傑作”と言い切ったのか? そもそもタイトルの“3199”の意味は?

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 ◇“3199”の謎は第2章で明らかに

 「3199」は、1980年に公開された劇場版第3作「ヤマトよ永遠に」を原作に新解釈を加え、再構成する。全7章で、第2章「赤日の出撃」が11月22日から上映される。

 リメークシリーズは、西暦2199年が舞台の「2199」から始まり「2202」「2205」が発表されてきた。「3199」は、3199年ではなく、「2205」の2年後の西暦2207年から物語が始まる。第1章では、なぜ“3199”なのかは明らかになっていない。2022年2月に発表された「3199」のキャッチコピーは「未来を、変えろ。敵は……宇宙戦艦ヤマト。」だった。“未来”が何を意味するのかも気になるところだ。

 福井さんは、“3199”の謎についてインタビューで「次の章で明らかになります。原作では最後の方に開かれたびっくり箱がありますが、第2章が開幕すると、それが全部解禁されます。さらに、それ以上の驚きがその後に待っています。一度、皆さんが体験しているびっくり箱は、もうびっくり箱にならないので、最初から開けてお見せします。そこからとんでもないことになり、びっくり箱はそこも開くのか!?となるかもしれません」と話していた。

 “3199”の謎は第2章で明かされるようだが、福井さんの言葉の通り、第2章で全ての謎が明かされるわけではない。さらに謎が深まることも考えられる。

 ◇最後の風景が素晴らしい!

 福井さんは1998年「Twelve Y. O.」で第44回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビューした。「亡国のイージス」「終戦のローレライ」などのヒット作を世に送り出し、「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」も話題になった。

 福井さんは「3199」で総監督を務めることについて、インタビューで「今回、大変なことは承知で、総監督を引き受けたのは、絶対いいものができるという着想があったからです。全責任を負ってでもやりたかった。脚本は終わっています。これまで自分ではあまり言わなかったことですが、今まで作った中では最高傑作だと思います。小説を含めたこれまでの最高傑作です。だから、総監督を引き受けました。届けたかった物語ができていると思います。期待していただければ」と語っていた。

 7月19日に開催された第1章の初日舞台あいさつでは、脚本の岡秀樹さんは、第2章以降の展開について「大変です。僕は2年前に福井さんの構想をいただいた。皆さんが、どんな気持ちで振り回されるかが分かります。福井晴敏!となるかもしれないけど、信じてください。最後の風景が素晴らしい!」とも話していた。

 全7章と“長い旅”にはなりそうだが、“最高傑作”の“最後の風景”に期待が高まる。

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