石見舞菜香:「【推しの子】」黒川あかね役 有馬かなへの複雑な思いを表現 演技力の源は猫!?

「【推しの子】」の一場面(c)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
1 / 25
「【推しの子】」の一場面(c)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

 「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載中のマンガが原作のテレビアニメ「【推しの子】」の第2期がTOKYO MX、BS11ほか35局で放送されている。第2期は、アクアや有馬かな、黒川あかねらが2.5次元舞台「東京ブレイド」で共演。ライバルであるかな、あかねが演技で激突するシーンも話題になっている。あかね役の石見舞菜香さんに収録の裏側を聞いた。

あなたにオススメ

 ◇負けたくない! あかねとシンクロ

 「【推しの子】」は、「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」の赤坂アカさん、「クズの本懐」などの横槍メンゴさんの豪華タッグが原作を手がける人気マンガで、「週刊ヤングジャンプ」で2020年4月に連載をスタートした。突然の死を遂げた天才アイドル・アイがのこした双子の兄妹の物語が描かれる。双子の妹・ルビーは母に憧れ芸能界に入り、兄・アクアはアイ殺害の協力者であろう実の父親への復讐(ふくしゅう)を誓う。テレビアニメ第1期が、2023年4~6月に放送された。

 2.5次元舞台「東京ブレイド」は、主人公・ブレイド役の姫川大輝、つるぎ役のかな、鞘姫役のあかね、刀鬼役のアクアらが出演。若手俳優が集まり、緊張感のある演技を見せる。

 「もっと頑張らないと!と思いながら演じています。これまでと違ってアクア君をリードしたり、サポートしたりしますし、かなちゃんへのライバルとしての闘志も見えてきますし、第2期は、あかねちゃんの新しい一面がどんどん出てきます」

 姫川役の内山昂輝さん、アクア役の大塚剛央さん、かな役の潘めぐみさんらと共演する中で刺激を受けているという。

 「舞台の始まりは、姫川さんとかなちゃんの殺陣だったのですが、声を聞いた瞬間にうわー!となりました。すごく刺激的なお芝居で、負けたくない!とあかねちゃんと気持ちがシンクロしていきました」

 ◇あかねにかなわなかったことが本望

 あかねとかなの関係は複雑だ。あかねは、子役時代のかなに憧れて役者を目指す。天才子役のかなに多くの役を取られたことがトラウマだったが、現在は立場が逆転し、互いをライバル視している。第十八話では、そんな過去が描かれ、あかねとかなが演技で激突した。

 「難しかったです……。かなちゃんのことを好きだからこその気持ちがあって、あかねちゃんは、かなちゃんにかなわなかったと感じています。演じる際、その悔しさをにじませたのですが、『かなわなかったことが本望だと思って』というディレクションをいただき、すごく納得しました。あかねちゃんは、好きなかなちゃんに勝ちたくて頑張っていたけど、勝てなかったことで、これが私の憧れたかなちゃんだ!と“解釈一致”みたいな気持ちなんですよね。憧れのかなちゃんでいてくれてある意味幸せであるという複雑な思いを抱いています。あかねちゃんが周りの人に向ける感情がすごく複雑で、リアルなんです」

 第1期の収録の際、石見さんは集中しすぎて、休憩中も共演者とあまりしゃべることができなかったという。第2期では変化もあった。

 「第1期の時は、とにかく集中していたのもあり、なかなかしゃべれませんでした。ただ、席順を意識して、かなちゃんを演じる潘さんと私で、アクア役の大塚さんを挟んでいるんです。ようやく皆さんとお話できるようになりました」

 全力で役に挑んでいるが、石見さんは「そういうのが好きなんです」と笑顔で話す。

 「帰り道に、収録が終わったのにも関わらず練習しています。マスクをしているから、バレないかな?と思って、ボソボソ言ってみたりもして(笑い)」

 収録は集中しているが、家に帰ると“推し”に癒やされているという。

 「今一番の推しは、我が家の猫です。自分で愛猫のオリジナルグッズをいっぱい作っちゃったりもして、もう猫だらけです。我が家の猫のオタクですね。友達に見せたら、猫は可愛いけど、ちょっとやりすぎ……と言われるくらい、たくさんの愛を注いでいます。猫がいれば、ストレスゼロです」

 あかねのような高い演技力の源には“推し”の存在があるのかもしれない。

写真を見る全 25 枚

アニメ 最新記事