あのクズを殴ってやりたいんだ
第6話 走り出したクズと恋
11月12日(火)放送分
伊藤沙莉さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)に出演する俳優の尾碕真花さん。第20週「稼ぎ男に繰り女?」(8月12~16日)から航一(岡田将生さん)の長女・星のどかを演じている。「虎に翼」が初の朝ドラで、出演が決まって「ソファを買い換えました」という尾碕さんに話を聞いた。
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尾碕さんが演じるのどかは、ちょっとひねくれたところがある航一の長女。兄の朋一(井上祐貴さん)とともに義理の祖母・百合(余貴美子さん)に甘えている。表面上は子供っぽい兄をたしなめ、明るく振る舞っているが……。
オーディションでのどか役に受かった尾碕さんは「出演が決まったときは、素直にすごくうれしかったです」と明かす。
「すでに『虎に翼』は放送が始まっていた頃で、大人気にもなっていたし、しかも岡田将生さんの娘役って、正直、不安なところも多々ありました。でも、台本をもらって読んで、ドラマも初回から見たら本当に面白くて。『この世界に入っていけるんだ』と思うと、どんどんワクワクしてきて、早く撮影が始まらないかなって前向きな気持ちにもなりました」
一つ作品が決まると、さらに「頑張るぞ」と自分のモチベーションを高めるため「お金を使うこと」があるという尾碕さん。
「買い物をしたり、少し贅沢なごはん屋さんに行ったりするのですが、『虎に翼』への出演が決まったときは、ソファを買い換えました。ちょうど(家にあるソファが)よれていたというのもあって、前よりもいいソファを買っちゃいました(笑い)」
そんな尾碕さんにとって、「虎に翼」ののどかは、決して簡単に演じられる役ではなかったようだ。
「前半はのどかとして、心に思っていないことを言う場面が多くて。せりふだけを取り出すと、トラちゃん(寅子、伊藤さん)や優未ちゃん(毎田暖乃さん)を『受け入れてますよ』という体で進んでいくのですが、全く心が追いついていないのどかを演じるのは、難しかったです。お芝居ってそのせりふに納得して、そのキャラとして存在し、その言葉を発することが多いので、ウソをつき続けるお芝居ってやっぱり難しいなって感じました。私自身がウソをつくのが得意ではないので、思ってもいないせりふを口にして、お兄ちゃんを促したりもしましたが、“内心はそう思っていない感”を出しすぎてしまうと、逆に伝わりすぎてしまうかなと。その塩梅も難しかったです」
これまで笑顔のイメージが強い、明るい役が多かったという尾碕さんは、改めて「そういう作り笑いをしているお芝居って難しいなと思いながらの演技でした」と振り返る。
「とにかく私が意識したのは『口角を上げておこう』ということ。あとは、あまりまばたきをしないで目を見開いてみたり、とか。何か意味ありげに映るような笑顔は意識しました」
直近の放送となった第22週の終盤では、寅子と優未を加えて「家族のようなもの」となった星家の中で、のどかがいてもたってもいられず本音を吐露するシーンが登場した。
「私が怒って泣いたりしなくてはいけなかったのですが、監督やスタッフの皆さんが、なるべく一回で終わらせられるように、本番に備えて準備をしっかりしてくださったのが、ありがたかったです。キャストの方々も、気を使ってくださいながらも、あえて普段通りに接してくださって、いい緊張感を保ったまま、自然とお芝居にのぞめました」
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