10月8日からスタートする奈緒さん主演の火曜ドラマ「あのクズを殴ってやりたいんだ」（TBS系、火曜午後10時）。結婚式当日に彼氏に逃げられてしまった佐藤ほこ美（奈緒さん）が、人生どん底のタイミングで金髪の謎の男、葛谷海里（くずや・かいり、玉森裕太さん）に出会ったことをきっかけに、「もうクズな男に泣かされるのは嫌だ！」と自分を変えるためボクシングを始める完全オリジナルストーリーのラブコメディーだ。ラブコメ作品への出演は「すごく面白い」と話す奈緒さんに話を聞いた。

あなたにオススメ

朝ドラ：来年度後期は「ブラッサム」　主演は石橋静河　モデルは…

　◇

　奈緒さん演じるほこ美は、真面目で真っすぐな性格の29歳。結婚式当日に彼氏に逃げられ破局、さらに彼氏の浮気も発覚し……。人生どん底のタイミングで優しくて人懐っこい葛谷海里と出会う。その出会いをきっかけに、ボクシングを始め、プロボクサーを目指していくキャラクターだ。

　「TBSさんの火曜ドラマといえばラブコメというイメージがありまして、そんなチャーミングな枠にお声がけいただきとても光栄でした」とコメントしていた奈緒さん。撮影では、ラブコメ作品ならではの面白さを感じているといい、「監督たちも、撮り方や見せ方をすごくこだわって撮ってらっしゃる。『ここはキュンシーンだ』という明確な目的がシーンごとにあるというのがすごく新鮮で、面白いなと思います」と話す。

　玉森さん演じる海里とのシーンは、話し合いをしながら撮影している。「人によっても何にキュンとするのか？というのが違ったりするので、『どういう風にしたらもっとキュンとするのか？』という話し合いがあります。ほこ美と海里の心情の部分も大切にしながらみんなでお話をして作っています」と明かす。

　ほこ美については、「すごく粘り強い人」と感じている。

　「彼女の強さって粘り強さじゃないかなと思っていて。ここであきらめちゃうよな、折れちゃうよな、というところで折れない。一回折れたように見えるけれど、また立ち上がる。何回でも立ち上がっていく根性みたいなところはすごくかっこいいなと思いますし、すごく見習いたいというか、ほこ美ちゃんの好きなところ。自分もそうなれたらいいのになと思うところですね」

　◇

　これまでスポーツをしてきたわけではないという奈緒さん。1年ほど前に趣味で始めたキックボクシングをきっかけに、体を動かす楽しさを実感した。今回、プロボクサーを目指すほこ美を演じるために、練習を重ね、食事制限を行ったという。「やっていくうちに、体の変化がある、というのが自分自身でも初めてのことでびっくりしました」と振り返る。

　試合のシーンに向けて体作りを行う中、「ちゃんと間に合うのか？」と不安を感じたこともあった。「でもやっていくうちに、どんどん体がちゃんと答えてくれた。そういう意味では、やった分だけちゃんと成果というものが出るんだなと私自身教えてもらったなと思います」と話す。

　今作では、負けっぱなしは嫌、と奮起するほこ美の姿が描かれるが、奈緒さん自身はそういった経験はあるのだろうか。「自分がお芝居していて、いまだにすごく難しいなと思ったり、（芝居を）始めたときからずっと変わっていなくて、わからないことばっかりなんですよね。だから続けられているみたいなところもある」と切り出した奈緒さん。

　「それって今、自分の胸に手を当てて考えてみると、たぶんわからないから、できなかったから、負けっぱなしは嫌だから、もう一回チャレンジしたいというのがあるんじゃないかなと気づかされたところです。やっぱりどうしてもうまくいかなかったところが、次の自分につなげてくれている部分があったりするので、ダメだったところが自分の中で支えになっていると思います」。