藤あや子:「孫の面倒は自分が見るから」と背中を押してくれた父 「父がいなければ今の自分はない」 「徹子の部屋」で

8月11日放送の「徹子の部屋」に出演した藤あや子さん=テレビ朝日提供
1 / 1
8月11日放送の「徹子の部屋」に出演した藤あや子さん=テレビ朝日提供

 64歳の歌手の藤あや子さんが、8月11日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。保護猫との生活や父の戦争体験などを語った。

あなたにオススメ

 藤さんは、6年前に引き取った2匹の保護猫と暮らしている。昨年亡くなったピアニストのフジコ・ヘミングさんに猫を引き取ることを報告した際に「あら、あなた猫の恩返しがあるわよ」と言葉をかけられたと振り返り、「引き取ったことで充実した毎日が送れている」と話した。

 フジコさんの代表曲「ラ・カンパネラ」に自ら歌詞を付けて歌うことになった。難曲で無理かもしれないとしばらく放っておいたが、アメリカのドナルド・トランプ大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が言い争いする映像を見て、「歌詞がぱーっと浮かんできた」という。ペンネームは小野彩(この・さい)。スタジオで歌唱を披露し、「言葉にするときつくてもメロディーに乗せると広がっていく。世界が平和になるように歌っていきたい」と意気込んだ。

 今年、76歳で亡くなった父の33回忌があった。父は戦後、中国に残って2年ぐらい商売をしていたという。「終戦後、シベリアに抑留される予定だったんですが、友人5人とジープに乗って逃げたらしいんです。見つかったら射殺されていたと思います」と明かした。

- 広告 -

 父からは戦争中や戦後の「本当にリアルに起きたかということをたくさん聞いた」という。「食べるものがなくて、していたベルトを煮込んで、皮だから出汁(だし)が出ると言って草を入れて食べたとか。現実に日本にこんなことが起きていたのかということを聞いた」

 藤さんは「二十歳で子どもを産んだので、歌手として子どもを置いて上京してチャレンジするという気はなかった。父が『東京の中央の舞台に立って勝負してこい。孫の面倒は自分が見るから』と言ってくれた」といい、「父がいなければ今の自分はない」と話した。

 初めてNHK紅白歌合戦に出る夢がかなえられたとき、病院にいる父に電話したら「もう思い残すことはない」と言われたことが忘れられないという。「これからだから」と伝えたが、初出場を見届けた翌年の4月に亡くなった。「お父さんにとってのひ孫ができたよって伝えたい。今もどこかで見てくれていると思う」と父への思いを語った。

テレビ 最新記事