WEST.:初主催の野外音楽フェス「WESSION FESTIVAL 2025」 1日目はサンボマスター、Saucy Dog、アイナ・ジ・エンドらが登場

WEST.=撮影・ハヤシマコさん
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WEST.=撮影・ハヤシマコさん

 人気グループ「WEST.」が初めて主催した野外音楽フェス「WESSION FESTIVAL 2025」が10月12、13の両日、大阪・万博記念公園(大阪府吹田市)で開かれた。「WESSION」のタイトルの通り、見どころはWEST.とのセッション。2日間で「サンボマスター」、「ウルフルズ」、アイナ・ジ・エンドさんら10組のアーティストが登場し、WEST.と見せたセッションはひときわ盛り上がった。2日間で計6万人を魅了したフェスの1日目の模様を報告する。

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 ◇オープニングゲストは「SUPER EIGHT」横山裕、「Saucy Dog」石原慎也

 10月12日の「DAY1」のオープニングにまず登場したのはWEST.。重岡大毅さんが「喉のチューニングはいいですか?」と会場に呼びかけると、メンバーが立ち位置につく。「せーの」のかけ声に合わせて、会場中が「えぇじゃないか~」。WEST.の代表曲の一つ「ええじゃないか」でフェスは幕を開けた。

 メンバー全員で「第1回WESSION FESTIVAL 2025、スタート」と開幕を宣言した後、オープニングゲストの「SUPER EIGHT」横山裕さんを紹介した。

 ステージに登場した横山さんは「WEST.の先輩でよかった。こんな景色見せてもらって、ありがとうございます」とフェスに出演できたことを感謝すると、「ロックスター」「ど真ん中」を熱唱。中間淳太さんが「ズンズンしようぜ」の掛け声で、WEST.の「ズンドコパラダイス」が始まると、横山さんも参加。仲の良い先輩・後輩のにぎやかなセッションで会場を沸かせた。演奏後、「この曲、久々やから、むっちゃ緊張した」と話し、観客を笑わせた。

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 続いて「Saucy Dog」の石原慎也さんがステージへ。メンバーから「友達が来たぞ~」と言われると、藤井流星さんは少し照れくさそうに石原さんを熱いハグで迎えた。「WESSION」のために石原さんが書き下ろした楽曲「虹をかける僕ら」を一緒に披露した。

 ◇Lucky Kilimanjaro ステージでビールを

 オープニング後、まずステージに上がったのはLucky Kilimanjaro。ベース、ドラム、パーカッションと厚いリズム隊が作り出すグルーヴに、シンセサウンドとギターによるクールなサウンドが魅力のバンド。「ダンスは自由です。あなたが踊れても踊れなくても」。ボーカルの熊木幸丸さんの呼びかけで、観客も自由に体を揺らし始める。「350ml Galaxy」では熊木さんが、ステージ上でジョッキのビールをひと飲み。フェスならではの行動に、会場から笑いと歓声が起こった

 「熱くなってきたところで、踊れるやつら呼んじゃいますか?」。熊木さんが声をかけると、WEST.7人がステージへ。今回の企画のために制作された「踊るしかないじゃん!」と、ラストの「Burning Friday Night」のビートに乗せ、7人も思うままに体を揺らした。

 ◇アイナ・ジ・エンド 濱田崇裕とハーモニー披露

 アイナ・ジ・エンドさんは、持ち味のハスキーボイスで1曲目「Poppin' Run」から観客を圧倒。一転、MCでは「こんな女の子ばっかりのフェス初めて。めっちゃうれしい~!」と笑顔を見せた。「私からすると、WEST.さんは雲の上の存在。皆さんはそのファン。この日を一緒に作りにきていただいてありがとうございます。あなた一人一人の力が必要です。きょうはよろしくお願いします」。そう観客に呼びかけると、「サボテンガール」などを次々と披露した。

 後半で、WEST.を呼び込むと、アイナさんはWEST.の楽曲「星の雨」を熱唱。憂いのある低音の歌い出しで一気に世界へと引き込み、曲中では濱田崇裕さんとアイナさんが美しいハーモニーを奏でた。

 「WESSION、好きですか? WEST.好きですか? 革命起こそうぜ~!」。アイナさんのコールと同時に、「革命道中- On The Way」がスタート。WEST.のメンバーも、キレのあるダンスとパワフルな歌で盛り上げた。

 ◇Saucy Dog 「シンデレラボーイ」「優しさに溢れた世界で」で魅了

 西の空が赤く染まり始めた夕方。石原さんが自身のバンド「Saucy Dog」で再びステージへ。「シンデレラボーイ」「優しさに溢れた世界で」とおなじみのナンバーを演奏し、その優しく切ない高音で観客を魅了した。

 3曲目のストレートなロックナンバー「雷に打たれて」で盛り上げると、石原は観客に語りかけた。「アイドルとバンドが交わらない音楽なんか、音楽じゃねぇと思っていて。ただ、橋渡しができるやつがいないだけ。それが(できるのが)WEST.とSaucy Dogや~!」。その熱い言葉に、会場から大きな歓声が起こった。

 ◇サンボマスター 神ちゃん、即興ギターソロも

 すっかり日が暮れ、照明で明るく浮かび上がったステージに、サンボマスターは登場した。山口隆さんが「伝説のライブにするのか!」と観客をあおると、「青春狂騒曲」「ヒューマニティ!」「できっこないを やらなくちゃ」とおなじみのナンバーで観客を熱狂させていった。

 「何しにここに来たかって? おめぇらの呪い、解きに来たんだ、俺たちは。今日ここに来るまでにな、悲しいこととか寂しいこと、苦しいこと、あったかもしんねぇ。その呪い全部、光に変えに来たんだってよ。光に変えて、お前たち必ず照らすからな!」。山口さんがそう語りかけると、観客は大歓声。CMでも使われている「とまどうほどに照らしてくれ」を熱唱した。

 「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」を演奏中に呼び込まれたWEST.は、途中から一緒に歌唱。続いて、サンボからの提供曲「週刊うまくいく曜日」、サンボマスターの「花束」でセッションを披露した。「神ちゃん、ギター弾きましょうか」。「花束」の曲中、突然、山口さんギターソロを任された神山智洋さん。それでもギターを受け取ると、即興でソロを見事に披露した。

 ◇WEST. 「太陽の塔、ちょっと振り向かせてやろうぜ」

 トリでステージに登場したのはWEST.。桐山照史さんの「手を挙げちゃえ~」という声を合図に、観客は人差し指を天に掲げる。メンバーたちの「この指止まれ」のポーズから1曲目「しあわせの花」に突入。メンバーの気合がこもった歌声で観客を圧倒した。

 「エイエイ、エイエイオー」。重岡大毅さんの掛け声が始まると、観客も一緒にコール。ステージと客席の一体感が増していく中、重岡さんが「今日の目標、発表します! ずっとあっち向いてる太陽の塔。幸せそうな空間作って、ちょっと振り向かせてやろうぜ」と宣言。このゆるさと楽しさがWEST.なのだろう。

 全編ラップの「WESTraight」の後には、一転、EDMナンバーの「YSSB」で会場を盛り上げる。色っぽいダンスに、会場からは悲鳴にも似た歓声が上がった。

 重岡さんが作詞・作曲を手掛けた「バニラかチョコ」に続き、作詞を神山さんと藤井流星さん、作曲を神山が手掛けた「ANS」とメンバー制作曲を続けた。「ANS」の演奏中に、神山さんのギターの音が出ないというハプニングが発生したが、口でギターの音を出すオーディションという設定のコントを始めて、アンプを取り換える時間を稼いだメンバーの機転は見どころだ。

 終盤は「証拠」から、「僕らの理由」「ムーンライト」とロックな流れで畳みかけ、ラストの「アンジョーヤリーナ」で締めた。

 「このまま、終わってたまるか!」。重岡の発声でさらに始まったのが「ええじゃないか」。この日の出演者がステージに再び登場し、全員で熱唱した。曲中、打ち上げ花火も突然上がり、客席は熱狂に包まれフィナーレを迎えた。

 WOWOWでは12月にDAY1、2026年1月にDAY2の模様を放送・配信。さらに2月にはWEST.や出演アーティストのインタビューをはじめ、リハーサルやバックヤードに密着した特番を放送・配信する予定。

 また、今年10月まで放送されたWEST.のレギュラー番組「WESSION」の未公開集を11月15日午後10時からWOWOWプライム・WOWOWオンデマンドで放送・配信する。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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