アニメ質問状:「聖☆おにいさん」 森山未來と星野源の絶妙な掛け合いに注目!

(C)中村光/講談社(C)中村光・講談社/SYM製作委員会
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(C)中村光/講談社(C)中村光・講談社/SYM製作委員会

 話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、中村光さんの人気マンガが原作の劇場版アニメ「聖☆おにいさん」です。アニプレックスの黒須礼央プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。

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 −−作品の概要と魅力は?

 神の子・イエスと目覚めた人・ブッダが、東京・立川にバカンスに来て、地元の人たちとズレながらも生活を共にするというコメディー映画です。魅力は、ついクスクスっと笑ってしまうネタがひとつひとつ積み上がって、いつのまにやら完全に笑ってしまっている……ということを体験できるところです。

 あとはメインキャストの森山未來さんや、星野源さん、音楽の鈴木慶一さん、白井良明さんなど、エンターテインメントの中でも、さまざまな分野から集結した方々が繰り出すケミストリーも見どころです。

 −−劇場版アニメにするときに心がけたことは?

 原作もそうなのですが、イエスとブッダは、突っ込み合うけど、必ずフォローし合うということを意識しました。アフレコでは森山さんと星野さんの絶妙な掛け合いが、同じシーンのテークを重ねれば、重ねるほど別の表現をされ、どれも捨てがたいテークでした。それぞれ秀逸なテイクを一つ選ばないといけなかったのが大変でした。

 そんなぜいたくな状況の中、映像と音を合わせるダビングという作業においては、お二人の躍動感あふれる演技と掛け合いを生かす音作りを意識しました。

 −−作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?

 うれしかったこととしては、星野さんが手掛けた主題歌「ギャグ」と、鈴木さん、白井さんがデュエットで歌う挿入歌「誰もいないね」がどちらもステキな楽曲であることです。ポップで明るいけど、しっかりした「ギャグ」と、情緒的で少し不思議な雰囲気をにおわせる「誰もいないね」。全く違ったタイプの楽曲ですが、「聖☆おにいさん」が伝えていることを直観的に感じ取れるステキな楽曲です。

 −−作品の見どころを教えてください。

 イエスとブッダの掛け合いはもちろん見どころではあるのですが、一つ大きなところとしては「マダール泳法」です。これ以上いうとネタバレになってしまうのでいえませんが、とにかく動いてます。

 あと、個人的には遊園地でのお経のシーンがツボでした。ブッダの緊張感とビルドアップがいい形で再現できて、アニメーションにしたかいがありました。

 −−ファンへ一言お願いします。

 「聖☆おにいさん」を制作するにあたって感じたこととしては、リアルワールドでも、作中に出てくる登場人物たちのような考え方を持っていると、世界が平和になるのになあ~ということです。「人それぞれ感性や個性があって、その違いがあってもそれで別にいいじゃん」というスタンスがとてもリベラルに感じてステキだと思います。こういった立ち位置っていうのは日本独特のカルチャー感だなと感じています。ちょっとマジメな話になってしまいましたが、とにかく劇場へ足を運んでいただき、本編をご覧になりながら「クスクス」っと笑っていただければ、いつしかその笑いが大爆笑につながるといいなと思っております。

 アニプレックス 企画制作グループ プロデューサー 黒須礼央

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