8日に肝臓がんのため亡くなった歌手の島倉千代子さんの告別式が14日、東京・青山葬儀所で営まれた。石川さゆりさん、細川たかしさん、八代亜紀さん、コロッケさんら生前交流のあった関係者らが続々と参列するなか、5日にレコーディングした「からたちの小径(こみち)」とともに、「人生の最後に素晴らしい時間をありがとうございました」と語る島倉さんの肉声も流され、参列者らは島倉さんの最後の歌声に目を閉じて聴き入っていた。
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「からたちの小径」は島倉さんが自宅のリビングルームで5日にレコーディングし、肉声もその際に収録されたという。島倉さんは「私の部屋の中にスタジオができて、私はできるだけの声で歌いました。自分の人生の最後にもう二度と見られないこの風景を見ながら歌を入れられるなんて、こんな幸せはありません。人生の最後に素晴らしい、素晴らしい時間をありがとうございました」と感謝の言葉を並べた。
告別式の司会は徳光和夫さんが務め、石川さん、テレビ東京の島田昌幸会長、ジャーナリストの田勢康弘さんが弔辞に立ち、島倉さんに憧れて歌手の道へと進んだ石川さんは「生涯を歌い手として見事なまでに全うされて、歌も夢もどんなときも失ってはならないと私たち後輩に示してくれました。でも、本当に寂しいです。もっともっとお元気で歌ってほしかった。優しく時に厳しくしかってくれる人がいなくなってしまいました」と涙ながらに語り、「本当に本当にありがとうございました。これからも私たち後輩を空高くから見守ってください」と島倉さんに別れを告げた。
戒名は「寶婕院千代歌愛大姉(ほうしょういんせんだいかわいだいし)」で、「美しき日本の宝の人」で「千代(永久)に歌を愛する歌愛い(かわいい)人」という意味。遺影は2011年1月に撮影された島倉さんがお気に入りの優しくほほ笑む写真で、生前愛用していたマイクも飾られ、祭壇は遺影の写真で着用した着物の襟合わせをイメージし、りんどうやトルコキキョウ、バラ、ゆりなど1万8000本の花で、島倉さんが好きだった淡い紫と白をあしらい、会場内も約2000本のりんどうで彩られた。場内には、1955年のデビュー曲「この世の花」から昨年の最新シングル曲「愛するあなたへの手紙」まで島倉さんの楽曲が流され、献花台ももうけられ、式が始まる数時間前からファンが長い列を作った。
島倉さんは東京都品川区出身。1953年、地元の日本音楽高校入学。在学中の54年に「コロムビア歌謡コンクール」で1位になり、55年のデビュー曲「この世の花」で一躍人気歌手となった。57年には「逢(あ)いたいなァあの人に」でNHK紅白歌合戦に初出場し、86年まで30回連続出場を果たした。87年に発表した「人生いろいろ」が大ヒット。ものまねとしてアレンジされ、幅広い世代に親しまれた。翌88年に同曲で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受けた。99年紫綬褒章。8日午後0時半、肝臓がんのため亡くなった。75歳。(毎日新聞デジタル)
◇主な参列者は以下の通り(敬称略)
細川たかし、長山洋子、石川さゆり、山田邦子、水前寺清子、藤あや子、城之内早苗、八代亜紀、堀内孝雄、デヴィ・スカルノ、コロッケ、玉置浩二、岡田彰布、舟木一夫、川中美幸、ジュディ・オング、錦野旦、天童よしみ、
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