注目映画紹介:「ルパン三世」 小栗ルパンの実写版 壮大なスケールに目も心も“盗まれる”

(C)2014 モンキー・パンチ/「ルパン三世」製作委員会
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(C)2014 モンキー・パンチ/「ルパン三世」製作委員会

 モンキー・パンチさんの人気マンガを俳優の小栗旬さん主演で実写化した映画「ルパン三世」(北村龍平監督)が30日に公開される。ルパン三世を小栗さん、峰不二子を黒木メイサさん、次元大介を玉山鉄二さん、石川五ェ門を綾野剛さん、銭形幸一警部を浅野忠信さんが演じるほか、台湾の人気グループ「F4」のジェリー・イェンさん、韓国のキム・ジュンさん、タイのタナーヨング・ウォンタクーンさんら海外からも豪華キャストが集結し、日本、タイ、香港、シンガポールを舞台に華麗なアクションを繰り広げる。

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 映画は、ルパンと不二子、次元、五ェ門、そして銭形警部らの出会いや、いかにして“ルパン一味”が結成されたのかが描かれる。ある晩、かつてアルセーヌ・ルパンの相棒として名をはせた老盗賊ドーソンの邸宅では大盗賊団の次期リーダーを決定する会合が開かれようとしていた。世界中の泥棒たちが次々と集まり、その中にはルパン三世の姿も……。しかし、会合の最中ドーソンは暗殺され、ドーソンが所有していた秘宝「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」の首飾りが盗まれてしまう。ルパンたちはドーソンの遺志を継ぎ、首飾りが保管されている難攻不落の要塞型セキュリティーシステム「方舟(ジ・アーク)」に挑む……という展開。

 「ルパン三世 念力珍作戦」(1974年)以来40年ぶりの実写化。原作ファンも多い話題作だが、邦画のスケールを大幅に超えた緊張感と迫力のあるアクションシーンに圧倒された。ルパンを演じるにあたり、数カ月のアクショントレーニングに励み、8キロ減量してルパンになり切った小栗さんをはじめ、それぞれのキャストが原作やアニメのキャラクターを踏襲しつつ、さらに実写としてのリアルで新しいキャラクター像を作り出すことに成功している。ルパンと不二子と敵の女性兵士とのセクシーで激しいアクションシーン、アニメでもおなじみのカーチェイス、竹林で超人的な剣さばきを見せる五ェ門の修行シーン、次元の華麗なガンアクションなど、それぞれの見せ場が用意され、実写ならではのスピード感や息遣いが伝わってくる。ハリウッドでも活躍する北村監督の本領発揮となる壮大なスケールにすっかり目も心も“盗まれて”しまうが、銭形が「埼玉県警」のメガホンを持ってルパンたちを追い回す姿を見て無性に懐かしい気分になった。30日から全国で公開。(堀池沙知子/毎日新聞デジタル)

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