大原櫻子:最終公演にはちびまる子ちゃんも登場 全国12公演をやり遂げ着実にステップアップ

「Zepp Diver City」での大原櫻子さんのツアー最終公演の様子(カメラマン:青木勇太)
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「Zepp Diver City」での大原櫻子さんのツアー最終公演の様子(カメラマン:青木勇太)

 歌手の大原櫻子さんが12日、全国12公演で行われたツアー「大原櫻子 2nd TOUR 2015 AUTUMN~秋櫻タルトを召し上がれっ☆~」のファイナル公演をZepp Diver City(東京都江東区)で開催した。4日にリリースしたシングル「キミを忘れないよ」のタイトル曲はもちろん、カップリング曲の「Dear My Dream」と「Special day」も披露。「キミを忘れないよ」は12月23日に公開される「映画ちびまる子ちゃん」の挿入歌となっていることから、ステージにはちびまる子ちゃんも応援に駆けつけた。大原さんは「ああ、新曲をやるのは緊張するんだよねー!」とドキドキしている心境を率直に語りながら新曲を披露した。

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 今回のツアーは、音楽を大原さんの大好きなタルトに例え、ファンにおいしく召し上がっていただこうという趣旨で開催。大原さんにとって最大規模となる全12公演で、チケットは発売後すぐに完売し、延べ1万4000人の観客を動員した。ファイナル公演を開催したZepp Diver Cityでは、これまでにリリースしたシングル曲のほか、1枚目のアルバム「HAPPY」の収録曲、大原さんがデビューするきっかけになった映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」の劇中歌など全15曲を披露。タルトをイメージしたというカラフルな衣装をはじめ、清楚(せいそ)なホワイトのドレスや可愛らしいスカート姿、アンコールではオリジナルのアレンジを加えたTシャツを着て登場するなど、歌だけでなく観客の目も楽しませた。

 アコースティックギターやエレキギターを弾きながら、エモーショナルな歌声を披露した大原さん。「Glorious morning」ではタンバリンをたたきながらステージを駆け回り、バラードの「瞳」ではしっとりとピアノの弾き語りを聴かせるなど、観客を飽きさせない演出で次々と楽曲を披露。ユーモアあふれる「のり巻きおにぎり」という曲では、手を三角にしておにぎりの形を作る振り付けを会場全体で楽しみ、客席におにぎりのかぶりものをしている人を見つけると、借りてきてかぶってみせるおちゃめな面も見せ、「可愛いー」と声が上がった。また、ロックナンバーの「READY GO!」ではモニターに片足を乗せて、頭を振りながらノリノリで歌ったほか、「Happy Days」では天井からハートが舞い散る演出でもファンを喜ばせた。

 アンコールで「今日は何たってツアー最終日。もう一人くらいステージに呼びたいよね! みんな誰だと思う?」と、大原さんが客席に問いかけると、そこにちびまる子ちゃんが登場。「じゃあ国民みんなが知ってる、あの曲を歌いましょう!」と、大原さんはまるちゃんと手をつないで「ちびまる子ちゃん」オープニング曲「おどるポンポコリン」を披露した。この日のライブでは、「映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年」挿入歌で、最新シングル曲の「キミを忘れないよ」も披露し、「ちびまる子ちゃんだから、きっと子供が聴いて楽しい曲になるのだろうと思っていたら、すごく大人っぽいバラードでびっくりしました」と楽曲を初めて聴いた時の印象を語った。初恋の思い出を歌った、胸がキュッと締め付けられるようなナンバーで、歌っている大原さんの少し憂いのある表情が印象的だった。大原さんの後ろのライトが羽の形になり、まるで翼が生えたように見える感動的な演出も披露した。

 感情をたっぷり込めたエモーショナルな歌声で、ステージの前方でお客さんに手を振り、語り掛け、バラード曲では観客を一瞬で曲の世界観へと引き込み、アーティストとしてのさらなる可能性を見せつけた大原さん。ツアー終了後、初挑戦となるミュージカル舞台「地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14『The Love Bugs』」(2016年1月9日~)へ出演のため、休む間もなく稽古(けいこ)に入ったことも明かした。大原さんは、デビュー当時のインタビューで「女優と歌手の両方をやっていきたい」と語っていた通り、歌手としても女優としても、着実にステップアップを遂げていることをこの日のステージで証明してみせた。

(取材・文/榑林史章)

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