元AKB48の板野友美さんが初主演したホラー映画「のぞきめ」(三木康一郎監督)が2日に公開される。映画は、ホラー作家・三津田信三さんの小説(角川書店)が原作で、テレビ局の新米ADである主人公が、日常のあらゆる隙間(すきま)から視線を投げかけ、目が合った人間を恐怖のどん底に突き落とす怪異“のぞきめ”にまつわる事件の真相を追う。板野さんが三嶋彩乃を演じるほか、白石隼也さん、入来茉里さん、東ちずるさん、武田玲奈さん、吉田鋼太郎さんらが出演している。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
テレビ局でADとして働く三嶋彩乃(板野さん)は、ある青年の怪死事件を取材する。青年は腹がよじれ、口から泥を吐き出した異様な姿が死んでおり、青年の恋人は「“のぞきめ”の仕業だ!」と恐怖に震えていた。2人は大学のサークルで山奥の合宿で、ある出来事に遭って以来、ずっと何かに“のぞかれている”気がしていたという。そして、関係者にも次々と“のぞきめ”の悲劇が起こり……というストーリー。
原作の小説が呪いや怪談を扱っていながらも、ミステリーとしても論理的な展開を見せる構成が秀逸だが、映画もまた謎解き要素を盛り込みつつ、恐怖心をあおってくる。恐怖にはさまざまな種類があるが、今作では「誰かに見られている」という日常的に存在する恐怖に焦点を当てているため、誰しもが想像しやすく思った以上にぞっとさせられる。ストレートな恐怖表現は要所要所にしか登場しないが、あらゆる場所に存在する数ミリの隙間(すきま)から視線を感じるという現象が肝になっているため、登場人物たちが建物の中にいるたびに、びくびくさせられてしまう。観念的な怖さを中心に描いているため、過激なホラー表現が苦手な人もサスペンス調のストーリーとして楽しめるはず。ラストの展開は切なさと怖さがあり、少々寒気がした。2日から角川シネマ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
1974年公開の映画「ゴジラ対メカゴジラ」に登場するメカゴジラとにせゴジラのソフトビニール製フィギュアのセット「ムービーモンスターシリーズ ゴジラ対メカゴジラ -出現!!にせゴジ…
12月23日に発表された20~22日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)によると、人間の細胞を擬人化したキャラクターが登場する清水茜さんの人気マンガを実写化した「はたらく細…
歌手の氷川きよしさんが開催したデビュー25周年コンサートツアーの劇場版「氷川きよし/KIYOSHI HIKAWA+KIINA.25th Anniversary Concert T…
中島健人さんがMCを務める映画情報番組「中島健人 映画の旅人」(WOWOW)の第6回が、1月12日午前0時からWOWOWプライムで放送される。それに先駆け、1月1日午前0時からW…
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)の大ヒット御礼舞台あいさつが12月23日、東京都内で開かれた。イベントでは…