女優の宮沢りえさんが20日、東京都内で行われた主演映画「湯を沸かすほどの熱い愛」(中野量太監督)の完成披露試写会に杉咲花さん、松坂桃李さんらと出席。共演した松坂さんについて、宮沢さんは「すごく共演してみたい役者さんだったから、楽しかった」と明かし、「瞳の奥に底がない感じがする。見ていると吸い込まれそうになるところがあって。まだまだもっともっと知りたい人って感じ。よろしくお願いします」とその印象を照れながら話すと、松坂さんも「よろしくお願いします」と応じた。
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宮沢さんの印象について、娘役を演じた杉咲さんは、「最初はご一緒して光栄な思いと緊張があった。あるとき“お母ちゃん”(宮沢さん)が『どれだけ現場で時間がかかっても大丈夫』と言ってくださって。その言葉で私は必要以上の緊張感が排除された。今でも“お母ちゃん”と呼んでいるくらい好き」と感謝。宮沢さんは、杉咲さんについて、「すごい器用な方じゃないので、NHKの朝ドラとか大丈夫かなとか、自分のやりたいことやれているかなとか気になって。この映画を通して生まれた家族という感じがする」としみじみ語っていた。
映画は「死にゆく母と、残される家族が紡ぎだす愛」をテーマにした感動作。銭湯「幸の湯」を営む幸野家は父が1年前にふらっと出奔し、銭湯は休業状態。母・双葉(宮沢さん)は持ち前の明るさと強さでパートをしながら、娘を育てていたが、ある日、突然「余命わずか」という宣告を受ける。その日から双葉は、絶対にやっておくべきことを決め、実行していく……というストーリー。中野監督にとって同作が商業映画デビューとなる。10月29日公開。
この日の舞台あいさつには、篠原ゆき子さん、駿河太郎さん、伊東蒼さん、中野監督も出席。宮沢さんは「衝撃的にすてきな脚本に出会えたことに感謝している。この作品に参加しなかったら後悔するだろうなって思った。監督とお会いしてからは、(監督とは)同い年ということもあって、現場でも言いたいことを言ったし、本当に素晴らしい作品にしてほしいという思いがあったので、紆余(うよ)曲折を監督としたことを思い出した」と振り返っていた。
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