この「ゴールデンカムイ インタビュー」ページは「ゴールデンカムイ」のインタビュー記事を掲載しています。
山崎賢人さんが主演を務め大ヒットを記録した「ゴールデンカムイ」の映画の続編となるドラマシリーズ第1弾「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」が、WOWOWで10月6日から独占放送・配信される。映画に続きアシリパ役を再び演じる俳優の山田杏奈さんに、映画の反響や役作り、ドラマ版の撮影エピソード、俳優としての“今”を聞いた。
◇バディー感「山崎さんだからこそ」
「ゴールデンカムイ」は、野田サトルさんの人気マンガ(2014~2022年)が原作。明治末期の北海道を舞台に、アイヌの莫大な埋蔵金を巡り、大自然の中で一癖も二癖もあるキャラクターたちが戦うサバイバル・バトルを描く。ドラマでは、金塊の在りかを示す暗号が刻まれた刺青(いれずみ)を背負った囚人狩りが本格化し、それぞれの過去や信念が解き明かされる。
映画の反響を、山田さんは「よかったなという安堵の気持ちが一番強い」と口にし、「ありがたいことにキャラクターがハマっていると言っていただけて。ファンの方が多い作品なので、どう捉えられるか不安もありましたが、そう言っていただけて安心しました」と笑顔を浮かべる。
アシリパ役について、「芯の強さというか、自分がこうしていきたいと決めたことに貪欲に向かっていく姿を体現できたらいいなと思っていた」と役作りの軸を明かし、「まなざしの強さであったり、はっきりとした声の出し方であったり、表現する際には気をつけました」と意識した点を説明する。
ドラマ版では酒を飲んでくだを巻くシーンもあるが、撮影は山田さんがクランクインして間もない時期だったという。
「1話のお酒を飲んでみんなでバーってなるところは、皆さんどんな感じか掴み切れていないときで、まだ恥ずかしかったです(笑)。ただそれを経たことで、皆さんの雰囲気やキャラクターの濃さの方向性などが見えてきたと思います」
杉元役の山崎さんとは共演シーンも多いが、山田さんは「普段からナチュラルな真っすぐな方で、芝居をしていても肩肘を張らずやらせていただける感じがありました」と感謝する。
「細かい部分でも気遣ってくださって、杉元とアシリパのような関係というか。相棒でいられたという思いで臨んでいました。杉元が山崎さんだからこそ、いいバディー感も出せたのだろうし、うまくやらせてもらえたなと思います」
◇「山田杏奈でよかった」と思われる俳優に
芸能活動はもちろん俳優としても10年以上のキャリアを持つ山田さん。自身の“現在地”を聞くと、「キャリアプランを思い描かなきゃと思いつつ、来年、再来年に関することが見え始めているところまでで精いっぱい。なかなか何年計画みたいなわけにはいかないので難しいですね」という。
「10代からやらせてもらって今年で23歳。ここまで続けられたのも奇跡みたいなものだと思っています。これからの10年でまたちょっと大人になっていくのかなと思ったり、次の10年続けるにはもっといろいろやっていかなきゃいけないこともあります。どうにか長く続けていければいいですね」
チャレンジしてみたい作風や役どころを聞いてみると「大変と聞きますけど、医師役や医療ものにはちょっと憧れがあります。そういうお仕事ものとか、大人の恋愛ものにも興味はあります」と話す。
同じ役を長いスパンで演じるのは今回が初という山田さん。「楽しみですし、(撮影が)終わるといつも寂しさを感じてしまうのですが、今回はまた次みたいな感じで終えられたのが良かったです」とほほ笑み、「ちょっと空いてまた集まったら、各々違うものを持ってきてやれることにもなりそうで楽しみ」と思いをはせる。
そんなアシリパ役は、山田さんにとってどんな存在になったのだろうか。そして俳優としての目標は?
「今まで仕事してきた中でも特に大切だなと思いました。規模感の大きい作品に素敵な役で選んでいただけたのもありがたいです。これから先も演じていく役になるのかな、と思うとうれしい。今作に限らず、『山田杏奈がやってよかった』と思っていただけるような俳優でいたいです」
「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」はWOWOWで10月6日から毎週日曜午後10時独占放送・配信。全9話で第1話は無料放送。(取材・文・撮影:遠藤政樹)
※アシリパの「リ」は小文字が正式表記。山崎賢人さんの崎はたつさき。