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盤上の向日葵:佐々木蔵之介、高杉真宙ら8人の追加キャスト発表 予告映像に主演・坂口健太郎の“あごひげ”姿も

映画「盤上の向日葵」のポスタービジュアル(C)2025映画「盤上の向日葵」製作委員会

 俳優の坂口健太郎さんと渡辺謙さんが共演する映画「盤上の向日葵」(熊澤尚人監督、10月31日公開)に、佐々木蔵之介さんや高杉真宙さんら追加キャスト8人が出演していることが7月24日、発表された。併せて、予告映像とポスタービジュアルがお披露目となった。

 「孤狼の血」などで知られる柚月裕子さんの同名小説(中央公論新社)を実写化したヒューマンミステリー。主演の坂口さんは、アマチュアからプロ棋士へと異例の昇進を遂げた天才棋士の上条桂介を演じる。渡辺さんは、将棋指しとしては超一流だが人間として最低な伝説の賭け将棋の真剣師・東明重慶(とうみょう・しげよし)、既に出演が発表されている土屋太鳳さんは、桂介を見守る元婚約者の宮田奈津子を演じる。

 佐々木さんが演じるのは、現場に残された希少な将棋の駒を手がかりに事件の真相を追い、桂介の過去を解き明かす刑事の石破剛志。高杉さんは石破と共に行動し、プロ棋士を目指したこともある若手巡査の佐野直也を演じる。

 さらに、小日向文世さんは、悲惨な少年時代を送る桂介に将棋を教え、その才能を見抜く恩師・唐沢光一朗、木村多江さんがその妻の唐沢美子を演じる。音尾琢真さんは幼い頃の桂介に暴力を振るい、成長してもなお過酷な仕打ちをする父・上条庸一。柄本明さんは東明と凄(すさ)まじい一騎打ちを見せる東北一の真剣師・兼埼元治、渡辺いっけいさんはその勝負の立ち合い人の角舘銀次郎、尾上右近さんは桂介の前に立ちはだかる現役最強のプロ棋士の壬生芳樹をそれぞれ演じる。

 サザンオールスターズによる主題歌「暮れゆく街のふたり」が流れる予告映像では、白骨化した死体の謎を追う刑事たちの緊迫した表情に続き、容疑者として名前が挙がる上条(坂口さん)の姿が映し出される。上条があごひげを蓄えた姿も収められている。

 追加キャスト8人のコメント全文は以下の通り。

 ◇佐々木蔵之介さん(石破剛志役)のコメント

 宿命に絡めとられ、壮絶な勝負に挑み続ける2人の男。心の荒野をさまよい巻き込まれながら、謎を追い求め東奔西走する、刑事 石破を演じさせていただきました。運命に抗(あらが)いながらも、「生きろ!」との叫び。ぜひ、スクリーンでご覧ください。

 ◇高杉真宙さん(佐野直也役)のコメント

 このたび、「盤上の向日葵」に佐野役で出演いたします。元奨励会の会員で挫折してしまった過去を持つ、警察官です。事件を追っていくうちに真実や正しさに迷っていくさまを試行錯誤しながら演じました。もちろんミステリー作品ではあるのですが、父親と息子の関係性を色濃く描いている作品で、さまざまな絆を感じていただけるのではないかと思います。

 ◇音尾琢真さん(上条庸一役)のコメント

 柚月裕子さんが書かれた作品の世界に、再び入らせていただけることに感謝です。人生は苦しいことばかりなのに、人はなぜ生まれてくるのでしょう。何か一つでも、没頭できるような実感を持つことができるなら、それを生まれてきた意味だと感じたいものです。

 ◇渡辺いっけいさん(角舘銀次郎役)のコメント

 僕は立会人の役でしたから将棋盤に向き合う棋士役の俳優さんたちの「さまざまな闘いぶり」を間近で拝見することになりました。棋士が命を賭け盤に向き合うその姿を見ているとまるで俳優さんの「生きざま」を見ているような錯覚に陥り、不思議な感動を味わいました。清濁(せいだく)併せ持つ人間の業(ごう)の深さが、そのエネルギーが詰まった映画だと思います。とても楽しい現場でした。

 ◇柄本明さん(兼埼元治役)のコメント

 熱量を感じました。久しぶりに渡辺謙さんに会いましたが、思いっきりぶつかって行きました。ありがとうございました。ぜひ皆様にご覧いただければうれしいです。

 ◇尾上右近さん(壬生芳樹役)のコメント

 画面からほとばしる真剣師たちの熱情。それぞれの業が人間の生死までも分かち、見ている人はまさしく刺されるような感覚。圧倒されながらもくぎ付けになってしまいました。

 私は上条桂介の「表」の将棋界のライバル壬生芳樹役。「表」とはいえそこにある真剣な思いは変わらず、たくさんの業を背負い勝負の舞台に上がっていくさまは歌舞伎の世界にもヒントがあるのではと考え臨みました。とにかくすごい映画です。どうぞお楽しみにしてくださいませ。

 ◇木村多江さん(唐沢美子役)のコメント

 悲しく苦しい運命の一筋の光になれたら、と思いながら演じさせていただきました。でも演じながらその先の運命を思うと、胸が締め付けられ、心の中で何度も、生きて!と叫ばずにはいられなかった……熊澤監督はじめ、素晴らしいキャストスタッフの方々によってできたこの世界。時代の匂いや空気の重さを感じながら、生きる力に変えてほしいと思います。

 ◇小日向文世さん(唐沢光一朗役)のコメント

 唐沢は上条桂介の少年時代に出会い、彼の将棋の才能を見抜き、将棋の世界に導きます。もし出会ってなかったら少年の人生は全く違った道を歩んでいたのでは。さらに別の出会いによって彼は翻弄(ほんろう)され、数奇な運命をたどることになります。上条桂介gう゛ぉにとってどの道が幸せだったのか……。

 人は皆多くの出会いによって歩む道が分かれてゆきます。この作品を見ながら皆さんの人生を改めて振り返ってみてはいかがでしょう。

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