井上樹彦会長 5月定例会見冒頭発言

井上樹彦会長 5月定例会見冒頭発言
1 / 1
NHK
本日行われたNHK会長定例記者会見で、井上樹彦会長が以下の通り、所感を述べましたのでお知らせします。

【井上樹彦会長】
まず、NHKの国際展開戦略上、大きな転換点となる取り組みについてご報告いたします。
NHKでは、来月6月から、大河ドラマや連続テレビ小説などの過去の人気作品を世界に配信開始することでNetflixと合意いたしました。まず2026年度は、要望があった中から連続テレビ小説「まんぷく」、大河ドラマ「軍師官兵衛」など、ドラマ19タイトルを提供し、来年度以降、順次タイトル数を拡充していく方針です。
私は就任以来、NHKの価値の源泉は「コンテンツの力」にあること、そして「コンテンツの開発力・発信力・国際展開力」を抜本的に強化し、“攻めの姿勢”で臨んでいくと申し上げてきました。今回の取り組みは、まさにその具体化の一環です。
日本のコンテンツを海外に展開する際に最大のネックとなっているのは、いわゆる「日本語のことばの壁」です。今回の提供に際して、各言語への翻訳を含むローカライズは高いスキルを持つNetflix側で対応していただきます。NHKの良質なコンテンツが、海外でどこまで広く受け入れられるかを実証できる、絶好の機会になるということです。私は、この世界展開の実証という点が、今回の取り組みの大きな意義であり、最も重要なポイントと考えています。加えて、日本の魅力や文化を世界に発信する、新たな機会になることは言うまでもありません。
もちろん、世界中で愛された連続テレビ小説「おしん」のように、私はNHKのコンテンツは間違いなく世界で通用すると考えています。なぜならどのドラマも、人間の生きる力や人生の豊かさを丁寧に描き、文化や国境を越えて人々の共感を得られる、普遍的な内容となっているからです。
外部プラットフォームからのNHKのコンテンツの配信要望は、年々増え続けています。今回のNetflixへの配信開始もそうした流れの一つの取り組みですが、今後も、こうした大手配信事業者への番組提供を通じて、より多くの人にNHKのコンテンツの価値を知っていただく機会を増やしていきたいと考えています。

続いて、来月開幕するサッカー「FIFAワールドカップ2026」についてです。今回は、NHKとして過去最大規模となる放送・配信を行います。
今大会では、日本代表の全ての試合を地上波とBSで生中継します。また開幕戦や決勝戦などを含め34試合を地上波で生中継するほか、BSプレミアム4Kでは大会の全104試合を中継と録画で放送いたします。
さらに、インターネットサービス「NHK ONE」では、地上波で放送した中継や番組を同時・見逃し配信するだけでなく、特設サイトも開設して、日本代表の情報や全試合の結果を伝える記事、関連コンテンツや放送予定など、大会を楽しむために欠かせない情報もお伝えします。
こうした国民的な関心の高い大型スポーツイベントは、本来できるだけ多くの国民が視聴できるようになっていることが望ましいと考えますし、誰もが楽しめる環境を確保することは、公共放送であるNHKの役割のひとつと考えます。今回、大会の模様をあますところなくお伝えできるのも、皆さんに広くご負担いただいている受信料があるからこそと認識しています。

しかしその一方で、大型スポーツイベントの放送権料が年々高騰しているのも事実です。こうした状況の中で、皆さんからいただいている受信料をスポーツ放送権料にだけ無制限に充てるということにも当然なりません。
こうした課題をめぐっては、国の有識者会議でも議論が始まったと承知していますが、一つのアイデアとして、配信事業者と競合・競争するだけでなく、「配信事業者との連携も含めた新たな提供の形」を模索するといったことも、解決策としてあり得るのではないかと考えています。
実際アメリカでは、大型スポーツイベントを放送と配信の双方で流すことで、新たにインターネットで視聴する層が加わり、結果として「その大会や競技に触れる人の総量」が増えたという評価があると聞いています。こうした観点は、「競技の普及促進」という面においても重要ではないかと思います。
今大会については、地上波・BS、またインターネットと、過去最大量でお届けしますので、大会の感動や興奮をより多くの視聴者・国民に共有していただきたいと思います。

最後に、今月28日(木)から31日(日)まで開催される「技研公開」と「TECH EXPO」についてです。
毎年恒例となっている、NHKの技術をご紹介する2つのイベントですが、今回は初めて同じ会場・同じ期間で同時開催することにいたしました。
10年・20年先を見据えた最先端の“研究成果”をご紹介する「技研公開」、また全国の放送現場で磨かれた実践的な“知恵”をご紹介する「TECH EXPO」、2つを同時にご覧いただくことで、NHKの技術の幅と奥行きをより深くご理解いただける機会になると思います。
ぜひ多くの方々にご来場いただき、NHKが目指す放送・配信の将来像や放送・配信サービスを支える最新技術について、理解を深めていただければと思います。


※質疑応答を含む会見全体の要旨は後日、NHKホームページに掲載します。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
提供:

本リリースに関するお問い合わせは、PR TIMESまたは情報発信元へお願いいたします。

あなたにオススメ

- 広告 -

PR TIMES 最新記事