成海璃子:「食べたい」「演じたい」など直感を大事に 映画「少女たちの羅針盤」主演

「趣味は作品を作ること」と答えた成海璃子さん
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「趣味は作品を作ること」と答えた成海璃子さん

 映画やドラマでさまざまな顔を見せる女優の成海璃子さん。14日に公開する映画「少女たちの羅針盤」では主演を務めている。水生大海さんのミステリー小説を「西の魔女が死んだ」(08年)の長崎俊一監督が映画化。4年前の青春のエネルギーあふれるエピソードと殺人事件の犯人が明らかになっていく場面とが交錯しながら進行し、犯人の目線で次第に真実が浮き彫りになっていく異色のミステリーだ。同作で忽那汐里さんや森田彩華さん、草刈麻有さんという同世代の若手女優と共演し、10代の魅力を輝かせる成海さんに、出演作の選び方や美容について心がけていることなど、こだわりについて聞いた。(黒澤恵/毎日新聞デジタル)

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 この春高校を卒業したばかりで、まだ10代の成海さん。こだわっているものを聞くと「こだわっているようであんまりこだわっていないかもしれないですね。『こだわる』っていうことがあまりよく分からないです」と首をかしげた。「美容や健康のために心がけていることは?」という質問には、「食べ物ですかね。おいしいと思うものを食べています」と素直な答え。食べ物で最近好きになったものは「お魚が好き。刺し身も好きですし、焼き魚とか煮魚とか、なんでも好きなんです」と笑顔で語った。健康への気遣いは「よく眠らないし、いまいちピンときていないですね。食べたいと思ったものを食べてます」と自然体でいることで、日々のストレスを和らげているようだ。

 そんな成海さんは、自身の出演作も「演じたい」という直感で選んでいるようだ。このほど公開される映画「少女たちの羅針盤」については、「役柄というよりは、現場という考え方で仕事をとらえています。(今回は)監督やスタッフの顔ぶれを見てやりたいと思いました」といい、「役柄も大事ですけれど、チャレンジしたことのない役は山ほどあるので、どんな役でもやるし、なんでもやりたい。今この瞬間に何かやれといわれてもやる、できると思います」とやる気をみなぎらせる。

 趣味は「作品を見ることと作ることと聞くこと。『作る』というのは映画のことです。面白い人たちとみんなで、いいなと思える仕事をしたいですね」と語る成海さん。今、面白いと思う人は、「自殺サークル」(02年)や「愛のむきだし」(09年)、「冷たい熱帯魚」(11年)などの話題作を手がけた自主映画出身の園子温(その・しおん)監督といい、「ぜひ一緒に仕事をしてみたい」と目を輝かせる。

 作るのが好きというなら、「監督をやってみたい?」と聞くと、「今は全然想像もできないですけれど、どうなんですかね。それは分からないですけど」とまんざらでもない様子で、「10年後はどうしたい?」と聞くと「何をしているか分からないけれど、“発揮”していると思います。もっと今この状態でももっともっと“発揮”したいし、できるんですけれど、そういう場がなかったりするから」と、自覚はしていないが、作品作りには人並み以上にこだわりを見せていた。

 次回は、主演作「少女たちの羅針盤」について、撮影現場での様子などを聞く。

 <プロフィル>

 なるみ・りこ。92年8月18日生まれ。神奈川県出身。00年にテレビドラマ「TRICK」(テレビ朝日系)で仲間由紀恵さんが演じる主人公・山田奈緒子の少女時代を演じて女優デビュー。02年「TRICK 劇場版」で映画デビューを果たした。05年にはドラマ「瑠璃の島」(日本テレビ系)で初主演。07年には「神童」で映画でも単独で初主演を務め、同年の2本目の主演映画「あしたの私のつくり方」の演技力が評価され「山路ふみ子映画賞新人女優賞」など数々の賞を受賞した。09年には「罪とか罰とか」「山形スクリーム」でコメディー映画にも挑戦し、10年の「武士道シックスティーン」「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」などでも主演した。現在は毎週木曜午後10時から放送中の連続ドラマ「BOSS」(フジテレビ系)で黒原理香役を好演している。成海さんが主演を務める映画「少女たちの羅針盤」は4月23日に広島で先行公開され、14日から全国でロードショー。

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