俳優のオダギリジョーさんが5日、東京都内で行われた主演映画「マイウェイ 12,000キロの真実」(カン・ジェギュ監督)のヒット祈願イベントに登場。同作が2月に開かれる「第62回ベルリン国際映画祭」への出品が決まり、「商業的な作品で3大映画祭に選ばれるのはあまりないことで、監督はかなりのお金をベルリン国際映画祭に渡したんじゃないですか」と冗談を交えつつ、「ただのエンターテインメント作品で終わらなかったことが光栄です」と喜んでいた。
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「マイウェイ」は、1928年の日本統治下のソウルが舞台の実話を基にした作品。戦時下の極限状態で絆を深めた日韓の男同士の友情を描く。何不自由なく暮らす長谷川辰雄(オダギリさん)は、使用人として雇われた一家の少年のキム・ジュンシク(チャン・ドンゴンさん)と出会い、境遇が異なる2人が走ることを通じてライバルとして成長する。五輪の選考会でのある事件をきっかけに2人の人生は大きく変わってしまう……というストーリー。
オダギリさんとダブル主演するチャンさんは「この映画が欧州の人々に紹介されるのがとてもうれしい。これまでは欧州の人々の視線から見た第二次世界大戦の映画が作られてきたわけだけれど、東洋人の視線から見た第二次世界大戦の映画ということで、彼らの目には新鮮に映るのではないかと思う。またこの映画と密接な関係がある場所で上映されるのがうれしい。欧州の人々がこの映画を見たときどのように映るのか気になると同時に期待で胸がいっぱいです」とコメント。カン監督も「人と人との関係性において、心を開いて一つになることの大切さというメッセージを持った映画を日本や韓国だけでなく世界の人々に伝えたい」と語った。
2人のコメントを聞いたオダギリさんは「お二人のコメントが素晴らしすぎて。『オダギリは終始無言で』ということにしてください」と報道陣を笑わせつつ、「日本と韓国は微妙な関係が続いてきた。お互い踏み入れない、越えられない部分がある。そんな中で2人の友情を描くのは挑戦的で、誰も触れようとしなかった部分を描くことはとても意味のあること」と思いを語った。
イベントでは辰(たつ)年にちなんで書道家の木下真理子さんが書いた「龍」も披露され、オダギリさんとチャンさんが映画のヒットを祈願した。映画は14日公開。(毎日新聞デジタル)
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