「恋におちたシェイクピア」(98年)のジョン・マッデン監督が「プライドと偏見」(05年)の脚本も書いた作家デボラ・モガーさんの原作を映画化した「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」が1日に公開された。インドにやって来た英国人男女7人の出会いと変化を描く。夫を亡くしたばかりの主人公を「007」シリーズのMで知られるジュディ・デンチさんが演じる。人生の岐路に立つ者の背中を押してくれる希望に満ちた一作だ。
ウナギノボリ
インタビュー:筧美和子 30歳、原点のグラビアに立ち返った
イブリン(デンチさん)は長年連れ添った夫を亡くし、インドの高級リゾートホテルで一人暮らしをしようと決意する。ホテルのプランに申し込んでいた6人の男女と一緒に行ってみると、そこは改装中のおんぼろホテルだった。若きオーナーのソニー(デブ・パテルさん)は「将来像を載せた」と悪びれない。電話も通じず、ドアもない部屋があるが、ソニーは亡き父から受け継いだホテルの経営にやる気だけは十分だった。イブリンは勇気を出して街に飛び込み、仕事を見つける。ソニーはホテルを復活させようと懸命に動くのだったが……という展開。
夫を亡くしたおばあちゃんがインドに行き、人生を取り戻す。その極めてシンプルな物語の中に、人生を背負った男女7人と、ホテルの若いオーナーの家族の物語がしっかりと埋め込まれている。インドの生命力に後押しされるかのように、それぞれが自分のペースでエネルギーを取り戻していくのだが、その様子が水を与えられた植物が潤いを取り戻すときのように、みずみずしく映像の中で息づいている。パワフルで色彩あふれる街のカオスに圧倒されるのは、何も登場人物たちだけではない。見ているこちら側も、その熱気に触れながら、年老いたときの生き方について考えさせられる。人は年をとると環境を変えるのがおっくうになるものだが、まったく違う環境に飛び込む勇気を教えてくれる作品だ。TOHOシネマズ シャンテ(東京都千代田区)、Bunkamuraル・シネマ(東京都渋谷区)ほか全国で公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
今をときめくスターやアーティストにも、初出演、初イベント、初ライブなど必ず存在する“はじめて”の瞬間。そんな未経験ならではのドキドキの瞬間を、本人に振り返ってもらうのが「私のはじ…
俳優の土屋太鳳さんが、映画「赤羽骨子のボディガード」(石川淳一監督、8月2日公開)に出演することが明らかになった。男として育てられ、ヒロインの赤羽骨子を殺したいほど憎む実の姉・尽…
映画「花束みたいな恋をした」(2021年)やドラマ「Mother」(日本テレビ系、2010年)で知られる坂元裕二さんのオリジナル脚本を、是枝裕和監督が映画化した「怪物」が、5月2…
5月24日公開の映画「おいしい給食 Road to イカメシ」に出演している俳優の大原優乃さん。本作は学校給食を題材にした人気シリーズの劇場版最新作で、大原さんは昨年秋に放送され…
ドラマ「あぶない刑事(デカ)」(通称・あぶ刑事)シリーズの最新作となる映画「帰ってきたあぶない刑事」(原廣利監督)の初日舞台あいさつが5月24日、東京都内で行われ、俳優の舘ひろし…