注目映画紹介:「ジャックと天空の巨人」3D技術で臨場感たっぷり 後日譚もユニーク

「ジャックと天空の巨人」の一場面 (C)2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC,AND LEGENDARY PICTURES FUNDING,LLC
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「ジャックと天空の巨人」の一場面 (C)2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC,AND LEGENDARY PICTURES FUNDING,LLC

 「X−メン」シリーズなどで知られるブライアン・シンガー監督が、名作童話「ジャックと豆の木」をベースにして作り上げた「ジャックと天空の巨人」が22日に全国で公開された。「ジャックと豆の木」は、牛と交換した豆が芽を出し、ニョキニョキと天まで伸び、少年がその木をつたい登っていくと、そこには巨人が住んでおり、少年は巨人からお宝をいただき……というお話。これに手を加えて出来上がったのが今作。最も大きな変更点は、巨人が天空の世界だけで飽き足らず、地上にまで降りてきてしまうということ。しかもその数100体! 果たして、主人公のジャックら人間は、巨人を相手にどう戦うのか……という展開だ。

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 モーションキャプチャーを利用した映像と実写の融合による今作は、オープニングから好奇心をかきたてられる。巨人のリーダーで双頭のファロン将軍(ビル・ナイさん)ら巨人たちが、警察の面通しのときのように一列に並ばされている映像は、シンガー監督の代表作「ユージュアル・サスペクツ」(95年)のメーンビジュアルのようだ。なるほど、今作の脚本には、先ごろ監督作「アウトロー」が公開されたクリストファー・マッカリーさんの名前がある。彼は、シンガー監督の盟友で、「ユージュアル・サスペクツ」の脚本執筆者でもある。そんな遊び心が、映画ファンにはうれしい限り。

 もちろん、ストーリーそのものにも工夫が凝らされており、巨人相手にジャックたちが戦う場面はなかなかの迫力。3D技術を使うことで臨場感も増幅され、ちょっとしたアトラクション気分が味わえる。さらに“後日譚”がユニークで、こちらもニヤリとさせられる。主演のジャックには、「X−MEN:ファースト・ジェネレーション」(11年)でビーストを演じていたニコラス・ホルトさん。「ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日」(08年)のエレノア・トムリンソンさんが、ジャックが救出に向かうイザベル姫を演じ、彼女を護衛する騎士エルモント役で、ユアン・マクレガーさんが出演している。なお、日本語吹き替え版では、ウエンツ瑛士さんがジャックの声を、平愛梨さんがイザベル姫の声を担当した。22日から丸の内ルーブル(東京都千代田区)ほか全国で公開。3D同時公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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