マッサン:朝ドラ初の外国人ヒロインが思い明かす 玉山鉄二と信頼しあう夫婦に

「マッサン」で主演を務める玉山鉄二さん(左)とヒロインのシャーロット・ケイト・フォックスさん
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「マッサン」で主演を務める玉山鉄二さん(左)とヒロインのシャーロット・ケイト・フォックスさん

 俳優の玉山鉄二さんが主演、米女優のシャーロット・ケイト・フォックスさんがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「マッサン」が29日、スタートする。朝ドラ初の海外からのヒロインとして話題のフォックスさんと玉山さんに意気込みを聞くと、来日から約半年しかたっていないフォックスさんは「ぼちぼち頑張っています」と流ちょうな日本語を交えながらドラマへの思いを語り出した。

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 ◇心の支えは旦那・玉山とピン子

 「マッサン」は、国産初のウイスキー製造に挑む夫婦の奮闘を描くドラマで、実在の竹鶴政孝とそのスコットランド人妻・リタをモデルにした新キャラクター、亀山政春とエリー夫婦を玉山さんとフォックスさんが演じる。“マッサン”とは、難しい日本語と格闘したヒロインが愛情を込めて呼んだ夫の愛称で、夢に生きる不器用な日本男児と大阪弁を話す気品あふれる英国人妻という“凸凹夫婦”の人情喜劇が展開される。

 フォックスさんは、1985年8月14日生まれの29歳。米ニューメキシコ州のサンタフェ出身でノーザンイリノイ大学で演劇専攻の修士課程を修了後、おもに舞台を中心に活躍している。慣れない日本での大仕事で心の支えになっているのは、玉山さんの存在だといい、「疲れているときに、玉山さんが肩をたたいてくれるのがうれしい。いつも笑わせてくれて一緒に進んでいこうとしてくれている。玉山さんは、忍耐強く、優しい方。素晴らしい旦那さんだと思います。毎日一緒にいられるのが楽しくて仕方がない」と笑顔で語る。

 玉山さんも、フォックスさんを「不思議に思ったのは日本人らしい奥ゆかしさがある。近くにいて愛おしい女性」と絶賛。「これ以上言うと、僕にも妻がいるので……」と笑顔を見せつつも、妻と子どもにフォックスさんを紹介し、妻は「シャーロットさんなら安心できる」と太鼓判を押したという。また、玉山さんは、フォックスさんの撮影時の様子を「日本のギョーザが大好きで、(撮影を)乗り切ったら食べられるというときは“ギョーザダンス”を踊っていた。すごくキュートですよね」と明かした。

 フォックスさんの心の支えになっているのは、玉山さんだけではなく、亀山政春の母・早苗を演じる泉ピン子さんだという。泉さんは「おしん」などに出演経験があるほか、「おんなは度胸」で主演を務めた朝ドラの大先輩だ。フォックスさんは、泉さんについて「ヒロインがどんなに大変かを知っている方。私が大変なことになっていると、メールやプレゼントをいただける。(タイミングが)分かるみたい……」と尊敬のまなざしを向ける。

 ◇玉山鉄二のイメージをぶち壊す

 「マッサンを演じるのが宿命」と語る玉山さん。「役者人生の中で、朝ドラの主演をできるのは一度だけ。王道感を残しつつ足跡を残したい、どこかで攻めさせてほしいと(スタッフに)話をした」と強い気持ちで撮影に臨んでいるという。また「クールで無口……などという僕のイメージがあるかもしれませんが、それをぶち壊したい。奇抜ではないけど『朝ドラでここまでやるんだ!』と思っていただきたい。破天荒で激しい、そういう役をいただけたので、新しい自分を見せられると思った」と力強く語る。

 玉山さんが「日本で一番過酷な現場だと思う」と語るように、半年間放送される朝ドラの撮影はスケジュールも過密で試練の連続のようだが「マッサンを演じ切ることができれば、役者人生のベースとなり、いろいろなプレッシャーと向き合う大きな武器や盾となって支えてくれると思っている」と前向きに挑んでいるようだ。

 フォックスさんも「(試写で)1週目を見て、私がやったと信じられなかった。撮影を乗り切れば『なんでもできる』と思えるようになると思う。プロとしての意識を与えてくれる現場で、とても忍耐強くなる」と自信を見せる。

 信頼し合っている様子の玉山さんとフォックスさんが、過酷な朝ドラの撮影を乗り切り、どんな夫婦像を見せてくれるのか注目だ。「マッサン」は9月29日~2015年3月28日に放送。全150回。

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