新宿アニソンスコープ：藍井エイル抑え豊崎愛生が貫禄の1位　“アイマス”効果で“グラブル”も大健闘

　タワーレコード新宿店のアニメ担当バイヤー・樋口翔さんが、アニソンの売れ筋や販売現場の生の声をお伝えする「新宿アニソンスコープ」。洋楽の聖地として知られるタワレコの中で、アニソンが充実し、巨大なPOPの展示やインストアライブを開くなど業界注目の新宿店の22～28日の1位は、声優で歌手の豊崎愛生さんのニューシングル「Uh－LaLa」でした。

ウナギノボリ

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　◇先週の結果

　豊崎さんのニューシングル「Uh－LaLa」は、耳あたりがよく、初夏にピッタリなさわやかな曲で、オーガニックな部分とロックっぽさのバランスもいい。豊崎さんは、声優の“カジュアル化”のいわば先駆者の一人で、パーソナルな部分の人気も高い。今回コアなファン層の多さを改めて感じましたし、人気急上昇中の藍井エイルさんを抑えての1位は、根強い人気に支えられた結果と言えますね。

　2位に入った藍井さんのアルバム「D'AZUR」は、キラーチューン満載の“幕の内弁当”的な作品で、当店では4月発売のシングル「ラピスラズリ」がいまだに売れ続けていて、このアルバムもロングセラーが期待できます。「D'AZUR」は藍井さんにとって3枚目のアルバムで、店頭では1枚目、2枚目と並べて展開しているのですが、ジャケット写真もシャープにスタイリッシュになってきていて、楽曲の表現の幅も広がっている。J‐POPファンでも楽しめる、ソリッドでかっこいい女性アニソンシンガーの新たなスタンダードを築きつつありますね。

　3位には、人気のスマホゲーム「グランブルーファンタジー」のシングル「キミとボクのミライ ～GRANBLUE FANTASY～」が入りました。「ゲームのキャラクターがアイドルとしてデビューする」という今年のエイプリルフール企画から生まれた楽曲をCD化したもので、同ゲームは「アイドルマスター シンデレラガールズ」とコラボするなどアイマスのファンからも人気を集めていましたが、3位に入ったのは驚きでした。RPGキャラの2次元アイドルデビューは今後より増えていくのかもしれません。注目です。

　◇今週の動向

　大ヒットしている劇場版アニメ「ラブライブ！ The School Idol Movie」の3週連続シングルリリースの第1弾で、「ラブライブ！」発の9人組アイドルユニット「μ's（ミューズ）」による「Angelic Angel／Hello，星を数えて」が1位になるでしょう。間違いありません。2位には、声優の小野大輔さんのミニアルバム「Doors」が入ると思います。

　◇タワーレコード新宿店アニソンコーナーランキング

1位　「Uh-LaLa」　豊崎愛生　シングル

2位　「D'AZUR」　藍井エイル　アルバム

3位　「キミとボクのミライ ～GRANBLUE FANTASY～」　GAME MUSIC　シングル

4位　「夏にキスしていいですか?」　アルスマグナ　シングル

5位　「TVアニメ／データカードダス『アイカツ!』3rdシーズン 挿入歌ミニアルバム1 JOYFUL DANCE」　AIKATSU☆STARS！　アルバム

6位　「攻殻機動隊 新劇場版 O.S.T. by Cornelius」　Cornelius　アルバム

7位　「エボリューション・イヴ」　QUARTET NIGHT　シングル

8位　「あなたを保つもの／またうごく」　坂本真綾／Cornelius　シングル

9位　「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER COLLECTION Vol．1 ―765PRO ALLSTARS―」　Various Artists　アルバム

10位　「ありがとう、だいすき」　茅原実里　シングル

※左から順に、タイトル、アーティスト

　◇プロフィル

　樋口翔　タワーレコード新宿店7階（邦楽・販売促進）アニメ担当バイヤー。2014年に町田店から異動。