仙台市を舞台に、7人の少女がローカルアイドルユニットとして奮闘する姿を描くオリジナルアニメ「Wake Up,Girls!(WUG)」の劇場版「Wake Up,Girls! Beyond the Bottom」(山本寛監督)が11日に公開される。今作は2014年1~3月に放送されたテレビシリーズの続編の劇場版で、前後編2部作の後編。東京へと進出したWUGのメンバーたちが挫折を経験しながらも、あきらめずに前を向いて挑戦し続ける姿にスポットを当てた物語だ。
ウナギノボリ
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東北代表として出場した「アイドルの祭典」を機に東京に進出した仙台発のアイドルユニット「Wake Up,Girls!」。メジャーレコード会社bvexとの契約も決まり活動は順調に見えたが、ブレークの立役者であるプロデューサー・早坂相(声・鈴村健一さん)が手を引いてしまう。メンバーたちは挫折を経験、関係者たちも手のひらを返す中、あきらめないWUGに早坂は新曲「少女交響曲」を授ける。WUGは心機一転、再び地元・仙台から活動を再開し……というストーリー。
今年9月に公開された前編「青春の影」もたくさんの驚きがあったが、後編はそれを上回るほどの怒濤(どとう)の展開で楽しませてくれる。WUGのメンバー・久海菜々美(声・山下七海さん)が大粒の涙を流すシーンや、アイドル界を引っ張るライバルグループ「I-1club」のセンター・岩崎志保(声・大坪由佳さん)にまつわる事態など、これでもかというほどの衝撃の連続に心が揺さぶられる。物語はWUGが仙台から活動を再開する姿を中心に展開するが、困難や挫折を味わいながらも本来の輝きを取り戻すべく懸命に立ち向かっていく姿には胸を打たれる。そんなWUGの成長物語だけでなく、ライバルグループや丹下順子(声・日髙のり子さん)と白木徹(声・宮本充さん)のエピソードなど、前編から残されていたものも回収され、見終わった後にすがすがしい気分になれる。TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で2週間限定公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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