MD松尾のゲームヒットランキング:19年5月は過去15年で最悪の実績に トップは「Days Gone」

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーが毎月のTSUTAYAでのソフト販売ランキングを基に市場の動向を振り返る。

ウナギノボリ

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 2019年の5月は、集計を始めたここ15年で過去最悪の実績となりました。4月からある程度の減少は想定していましたが、正直減りすぎの感があります。ここまで新作の発売がなかった月は記憶にありませんが、これが苦戦の要因の一つでしょう。発売されたのはほぼリマスタータイトルだけで、いわゆる「新作」がなく売るものがないという状況でした。

 さらに、ゴールデンウイークの10連休が影響しました。連休に入った直後は良かったのですが、中盤以降は沈黙という有り様でした。去年の「ドンキーコング トロピカルフリーズ」(N、任天堂)のように、例年はゴールデンウイーク向けの新作が売り上げを支えてくれるのですが、今年はそんなタイトルの発売がなかったのが痛かったですね……。そんな厳しい状況でしたが、「Days Gone」(PS4、SIE)は頑張ってくれました。

 さて、気を取り直して6月に目を向けてみると、月末の「スーパーマリオメーカー2」(NS、任天堂)を筆頭に、「妖怪ウォッチ4」(同、レベルファイブ)、「ドラえもん のび太の牧場物語」(同、バンダイナムコエンターテインメント)などスイッチタイトルを中心に有力作が目白押しです。「スーパーマリオメーカー2」は月末発売ということもあって7月の売り上げにも貢献してくれそうで、大いに期待しています。

 ◇2019年5月のゲームソフトランキング(TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 Days Gone(PS4)
2位 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(NS)
3位 Minecraft(NS)
4位 ヨッシークラフトワールド(NS)
5位 8 マリオカート デラックス(NS)
6位 New スーパーマリオブラザーズU デラックス(NS)
7位 SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE(PS4)
8位 Splatoon2(NS)
9位 ファイナルファンタジー12 ザ ゾディアック エイジ(NS)
10位 スーパードラゴンボールヒーローズ ワールドミッション(NS)
11位 スーパー マリオパーティ (NS)
12位 ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(NS)
13位 ファイナルファンタジー10/10-2 HD リマスター(NS)
14位 EARTH DEFENSE FORCE:IRON RAIN(PS4)
15位 イース セルセタの樹海:改(PS4)
16位 バイオハザード オリジンズコレクション(NS)
17位 レインボーシックス シージ デラックスエディション(PS4)
18位 ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション(NS)
19位 ポケットモンスター Let’s Go!ピカチュウ(NS)
20位 ディビジョン2(PS4)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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