福山雅治:「報知映画賞」で主演男優賞 「何者かになる」上京時の目標が「今日かなえられたような気がした」

「第47回報知映画賞」の表彰式に出席した福山雅治さん
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「第47回報知映画賞」の表彰式に出席した福山雅治さん

 歌手で俳優の福山雅治さんが「第47回報知映画賞」の主演男優賞を受賞し、12月22日に東京都内で行われた表彰式に出席した。9月に公開された「ガリレオ」シリーズの映画最新作「沈黙のパレード」(西谷弘監督)での演技が評価された福山さんは、「自分にとって賞をいただくということは、予想もしていないこと」と明かし、「謙虚でありたいけど、謙遜しすぎず、この賞を誇りに思いながら、受け止めて。なかなかもらえるものではないと思いますが、またこの場に来られるよう精進していきたいなと思います」と受賞に対する思いを語った。

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 続けて、「今、53歳なんですが、17歳のときに父を亡くして、そのときの父がちょうど53歳でした」と切り出し、「18歳で僕は東京に出てきて。『何者かになってやるんだ』という思いで出てきたのは間違いありません。そのときは何も持っていなかったに等しいけど、でも出会うものや人、こと、すべてを血肉化して、何者かになってやるんだ、という思いで東京に来て……。今日、その『何者かになる』という一つの目標が、この場所で一度かなえらえたような気がしています」と喜びを語った。

 福山さんは、「『ガリレオ』という作品は、(連続ドラマのスタートから)今に至るまで15年ほどかかっています。15年かけてこの場に立たせていただけているんだなと思っています」としみじみ。当時を振り返って「僕らも口にこそ出さなかったけど、発明をしてやるんだ、連続ドラマという舞台で発明的作品を作ろう、という気概で始まったんだと思います」と明かし、「東野(圭吾)先生が生み出した発明の『ガリレオ』という作品、そして我々がスタッフたちと共に作り上げたこの発明が、15年かけて認められたのかな、とそんな思いです」と感慨深げに語った。

 表彰式には、秋元康さんも駆けつけ、福山さんを祝福。秋元さんは「福山雅治という男は、表現者ですね。全身表現者だと思います。いつも自分を俯瞰(ふかん)で見ながら、そして主観で演じながら、一つの作品を作り上げていく。それがこういう形で評価されたことが、友人としてもとてもうれしいです」とコメントした。

 「報知映画賞」は、1976年に制定された報知新聞社主催の映画賞。ファン投票を基にノミネートされた各部門を、選考委員会が選出して表彰する。この日は「前科者」で主演女優賞を受賞した有村架純さん、「20歳のソウル」「千夜、一夜」「サバカン SABAKAN」で助演女優賞を受賞した尾野真千子さん、「マイスモールランド」で新人賞を受賞した嵐莉菜さんらも出席した。「流浪の月」で助演男優賞を受賞した横浜流星さんは撮影のためVTRでの登場となった。

 ◇第47回報知映画賞・各賞は以下の通り(敬称略)

 作品賞・邦画部門:「ある男」(石川慶監督)▽作品賞・海外部門:「トップガン マーヴェリック」(ジョセフ・コシンスキー監督)▽アニメ作品賞:劇場版「四畳半タイムマシンブルース」(夏目真悟監督)▽主演男優賞:福山雅治「沈黙のパレード」▽主演女優賞:有村架純「前科者」▽助演男優賞:横浜流星「流浪の月」▽助演女優賞:尾野真千子「20歳のソウル」「千夜、一夜」「サバカン SABAKAN」▽監督賞:片山慎三「さがす」▽新人賞:嵐莉菜「マイスモールランド」、白鳥晴都「ぜんぶ、ボクのせい」

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