週に約100本(再放送含む)のアニメを視聴し、アニメを使った町おこしのアドバイザーなども務める“オタレント”の小新井涼さんが、アニメにまつわるさまざまな事柄についてつづります。第8回は、「プリパラ」を愛してやまない小新井さんがその魅力について語ります。
ウナギノボリ
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アーケードユーザー100万人突破、劇場版・アニメ第2期制作決定など驚異の盛り上がりをみせる作品「プリパラ」。今作からハマったという人も多いとは思いますが、しかしその人気の根底には前身シリーズである「プリティーリズム(以下プリリズ)」があったことも忘れてはなりません。
かくいう私もプリリズに魅了されたのがきっかけで、プリパラにも情熱と100円玉を全力で注いでいる大きなお友だちのひとりです。今回はそんな自身の体験も交えつつ、プリパラとプリリズ両作品の魅力を紹介したいと思います。
プリリズに興味を持ち、アーケードにまで手を出し始めたのはシリーズ第3期「レインボーライブ」のキャラデザが、大好きなイラストレーターのokamaさんだったことがきっかけでした。
しかし視聴していくうちにその予想外の昼ドラ的展開や女児向けアニメとは思えない熱い演出からも目が離せなくなってゆき、極めつけである“速水ヒロ”さまの衝撃的な登場によって、気付けばすっかり作品そのものに夢中になっていたのです。
そりゃもう朝イチの上映しかない劇場版を見るため前日から映画館近くのマンガ喫茶に寝泊まりしたり、最終回にはめったにしないリアルタイム実況をしながら大号泣しちゃうくらいに……。
ファンの声援で、熱唱上映会(サイリウム・歌唱可の劇場版上映)の追加公演や当初予定のなかった劇場版のソフト販売が実現したり、その反響を受けたスタッフ様も特典映像やキャラの誕生日を祝ったスペシャル絵コンテをノーギャラで作ってしまったりと、作品全体がお祭りムードに包まれていたのもありました。私自身もコスプレで熱唱上映会に参加するなどしてその盛り上がりをじかに体感できたことで作品愛がより一層深まっていったのです。
そんなプリリズへの思い入れもあって、最初「プリパラ」にはどうしても期待以上に“新シリーズへの不安”がありました。しかし、放送が始まると、グロリア校長や、ちゃんこちゃんのような個性的な脇役、いい意味で予想外にぶっとんだギャグ、プリリズをみていた人にもうれしい遊び心満載の小ネタなどなど……。完全な新作になるのかと思っていたプリパラがプリリズの魅力的な部分をパワーアップさせて引き継いだ“プリリズ魂”をもつ作品であるとわかり、そんな不安も吹き飛んでしまったのです。
もちろんプリパラ自身の新要素もなによりの魅力になっています。らぁらちゃんをはじめ個性的なメインキャラたちのやりとり、華やかな演出に魅入ってしまうライブシーンなど、リニューアルしたアーケードゲームに100円玉を吸い込まれ続けてしまうのも納得の面白さなのです。
そんなプリリズ、プリパラですが、私が夢中になり続けてきた何よりの原因はファンになると芽生える「サポーター根性」ではないかと思います。
物語を通して成長していくキャラを見守る、「大きくなれよ」と関連商品やアーケードにお金を注ぎ込む、周りに視聴者が少なければ布教にいそしみ、人気が出ればその様子を喜んで見守る……。時々度を越してフーリガンになりかけるほど必死なのも、全ては作品への愛着ゆえのサポーター根性からなのです。“プリリズファミリー構成員”から“プリパラおばさん”にジョブチェンジしたあともその根性は変わりませんし、ファンの中にも結構多いのではないかと思います。
試しに、あなたの周りにプリリズ、プリパラ好きがいたら「それって面白い?」と尋ねてみてください。きっとセルフオーディオコメンタリー付きで夜通し上映会を開催してその魅力を教えてくれると思いますよ。私ならきっとそうします!
こあらい・りょう=埼玉県生まれ、明治大学情報コミュニケーション学部卒。アニメ好きのオタクなタレント「オタレント」として活動し、ニコニコ生放送「岩崎夏海のハックルテレビ」やユーストリーム「あにみー」などに出演する傍ら、毎週約100本(再放送含む)のアニメを見て、全番組の感想をブログに掲載する活動を約2年前から継続。「埼玉県アニメの聖地化プロジェクト会議」のアドバイザーなども務めており、社会学の観点からアニメについて考察、研究している。
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