ニューヨークを舞台に、60歳を超えるおしゃれなマダムたちの姿を追ったドキュメンタリー「アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生」が29日から公開されている。今作は、独自のファッションを確立し、バイタリティーあふれる生き方をしている60代以上の女性たちを紹介したブログがきっかけで製作された。そのブログの仕掛け人、アリ・セス・コーエンさんがプロデューサーを、彼と行きつけのカフェで知り合ったというリナ・プライオプライトさんが監督を務める。プライオプライトさん自らがカメラを回し、4年をかけてすてきなマダムたちを撮影し完成させた。マダムたちの生き生きとした姿に感服せずにはいられない。
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映画には、7人のマダムたちが登場する。撮影当時62歳のマダムは、「着ている服を見せびらかせるから」と、移動はいつも自転車だ。79歳のマダムは、マンハッタンで40年以上続くブティックを経営し、“若い”女性客に的確なアドバイスを送る。また別のマダム、93歳の画家は、オレンジ色に染めた自毛で作ったつけまつげを付けている。そんな個性極まりないマダムたちを、カメラはとらえていく。
ファッション雑誌は、若いモデルばかり。世の中には、アンチエイジングをうたう品物があふれ、私たちもまたそれに踊らされている。今作は、そうした風潮にまんまと風穴を開ける。7人のマダムたちは、自分の生き方に自信を持っている。それだけに、彼女たちが口にする言葉には説得力がある。7人それぞれが実にパワフルで、生き生きしている。その一方で、マダムたちの老いへの不安にも正直にカメラを向けている。それでも、年をとることにマイナスイメージがつきまとうが、それをプラスに変えるお手本を彼女たちは見せてくれる。「年を取ると自己評価が寛容になる」「美は年齢と無関係」、そんな人生訓にしたい言葉があふれている。29日からTOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)ほか全国で順次公開。 (りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションを経てフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
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