東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)89」の企業ブースで、アニメ「おそ松さん」のグッズが人気を集めている。コミケ初出展の丸井グループは缶バッジなどが付いたセットを販売し、初日に開始1時間半で完売。また、同じくおそ松グッズを扱うエイベックス・ピクチャーズも数百人の行列を作るなど好評で、キャラグッズを扱うまさめやもオリジナルキーホルダーをセットで販売し開始1時間で完売した。今回の冬コミではおそ松さんのコスプレをする“おそ松girl”の姿が多く見られるが、グッズも若い女性を中心に人気を集めているようだ。
ウナギノボリ
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丸井グループは、「おそ松さん」のフェルトバッジ3種、缶バッジ3種などが付く「おそ松さんミニ門松」のA、Bセット(ともに5000円)を販売。客層は7~8割が女性で、A、Bセットともに開始から1時間半で完売した。同社担当者は「シミュレーションはしていたが、お客様の集まり具合が想定以上だった」と予想を上回る売れ行きに驚いている。
エイベックス・ピクチャーズでも“おそ松グッズ”が好調。ブースでは缶ミラーや缶バッジ、ハンドタオル、あぶらとり紙、フェースタオル、松せっけんなどがセットになった「『おそ松さん』推し松 女子力セット」(5000円)や、絵馬やチャーム、トートバッグ、おみくじなどがセットの「『おそ松さん』新春セット」(3500円)を販売。アニメ放送時から女性からの支持が大きかったため、女性向けのグッズとして「女子力セット」を発案した。読み通り、ここでも行列の9割が女性客といい、ピーク時には数百人の待機列ができていた。
また、おそ松さんのキャラクターが瓶に入れられたデザインのキーホルダー「おそ松さん びんきゃらホルダー」の6種セット(4500円)を販売するまさめやのブースでは、コミケ初日、2日目ともに開始後1時間でセットが完売した。客層は20代前半の女性が圧倒的といい、同社担当者は、完売は「予想通り」と喜ぶ。同社では秋口から「おそ松さん びんきゃらホルダー」をアニメイトなどで販売しており、より認知度を高めるために今回コミケでの販売を決めたという。
関係者は、おそ松さんの人気について「シンプルなイケメンじゃないところがいいのでは。箸休めというか、今までと違う入り方ができたのだと思う」と分析。また、おそ松ブームについては「もともと他に好きな作品やキャラがありつつ、ちょっとおそ松さんにも手を出してみる、というゆるいファンが多い傾向があると思う。ブームは今がピークなのでは」とみているようだ。
コミケは、1975年に始まったマンガや小説、ゲーム、音楽などの同人誌の即売会で、現在は夏と冬の年2回開催されている。ブースには、同人誌を販売する一般ブースと商業作品を扱う企業ブースがあり、企業ブースは、95年夏から導入され、96年冬から本格的にスタートした。企業ブースは出版社やアニメ会社、ゲームメーカーの出展が大半だったが、近年はホンダやグーグル、マイクロソフトなどさまざまな“無縁企業”が出展している。
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