タイムボカン24:40年の時を超え“伝説の原点”が再び 「妖怪ウォッチ」レベルファイブ参加の完全新作

「タイムボカン24」のビジュアル(C)タツノコプロ・読売テレビ
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「タイムボカン24」のビジュアル(C)タツノコプロ・読売テレビ

 ユニークなメカと魅力的な敵キャラ“三悪”のベタなギャグで、シリーズ7作品が制作された伝説のアニメ「タイムボカン」シリーズ」の最新作「タイムボカン24(トゥエンティーフォー)」が、読売テレビ・日本テレビ系で10月1日にスタートする。「妖怪ウォッチ」を生んだ「レベルファイブ」の企画協力、キャラクター・メカ原案、日野晃博社長がクリエーティブプロデューサーとして参加し、世界観も現代版に刷新。「ヤッターマン」からシリーズのメカデザインを担当し、「機動戦士ガンダム」でも知られる大河原邦男さんが敵メカのデザインを手がける。40年の時を超えて完全新作としてよみがえる“伝説の原点”。見どころを探った。

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 ◇“三悪”を懲らしめるフォーマット踏襲した現代版

 「タイムボカン」は1975年10月にスタート。フジテレビ系で毎週土曜午後6時半に放送され、最高視聴率26.3%、平均視聴率19.0%を記録。以降も同枠で「ヤッターマン」「ゼンダマン」などシリーズ7作品が8年間にわたり放送された。その後もOVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)などが制作され、2008年には読売テレビ・日本テレビ系で新作「ヤッターマン」が放送。09年には三池崇史監督、「嵐」の櫻井翔さん主演の実写映画「ヤッターマン」が公開され、興行収入33億円のヒットを記録した。15年には深夜アニメ「夜ノヤッターマン」が放送されたことも話題になった。

 「タイムボカン24」は、制作の「タツノコプロ」が2017年10月に創立55周年を迎えることを記念した企画の一環で、リメークではなく、シリーズの最新作として制作された。主人公の男の子と女の子が、“三悪”を懲らしめるというシリーズのフォーマットを踏襲しながら、同シリーズの大ファンだったというレベルファイブの日野プロデューサーらが参加して“現代版”としてよみがえらせたのが「タイムボカン24」だ。

 ◇クレオパトラは「クレ夫とパトラ」? ギャグ満載の“真歴史”!

 アニメは、現代の東京に住む中学2年生・トキオが突然、24世紀の組織・時空管理局(JKK)の隊員に任命され、教科書に書かれている歴史はすべてウソで教科書よりも面白い真実の歴史(真歴史)があることを知り、JKKの隊員のカレンと共に、24機ものボカンメカを駆使しながら、真歴史を探すことになる……というストーリー。

 主人公のトキオは、時間に対する異常なまでのルーズ性(遅刻魔)を見込まれてJKKの局員にスカウトされる。ヒロインのカレンは歴史好きで、その時代に合わせたコスプレをするのが趣味という女の子。二人は“イマドキ”の男の子、女の子という設定だ。

 真歴史とは、絶世の美女といわれたクレオパトラは、本当はクレ夫とパトラという漫才師だったり、正義の味方・桃太郎は、本当は鬼よりも鬼な男だった……などという設定。歴史がテーマではあるが、同シリーズらしいギャグが満載のストーリーとなる。

 トキオたちの前に立ちはだかるのが、同シリーズでおなじみの“三悪”のアクダーマトリオで、世界最大の教科書会社ヒストリーパラダイス社に雇われ、教科書通りの歴史を守るためにこき使われているビマージョ、ツブヤッキー、スズッキーが登場する。リーダーで年齢不詳のビマージョ、メカニック担当でネットでつぶやくのが趣味のツブヤッキー、怪力だけが取りえの見習い社員のスズッキーといずれも個性的。アクダーマのボス・オヤダーマも登場する。

 ◇メカブトンはロボに変形 大河原邦男デザインの敵メカも魅力

 アニメには、レベルファイブが原案のメカが続々と登場する。24機のボカンメカは、組み合わせによって、変身したり合体する。メインメカでカブトムシ型タイムマシンのメカブトンは、初代「タイムボカン」のメインメカと同じ名前だが、ロボモードに変形するなど新要素も注目される。

 さらに、ハチブルーン、カットンボ、クモモーターといった昆虫などをモチーフとしたボカンメカも登場する。アクダーマが操るアクダーマメカは大河原さんが手がけ、悪役ではあるが、可愛いさもあるデザインになっている。

 アニメのスタッフは「聖剣使いの禁呪詠唱」「ジュエルペット サンシャイン」などの稲垣隆行さんが監督を務め、「妖怪ウォッチ」などの加藤陽一さんがシリーズ構成を担当する。若山晃久さんがトキオ、鬼頭明里さんがカレンの声優を務め、“三悪”は、「夜ノヤッターマン」などと同じく、喜多村英梨さん、平田広明さん、三宅健太さん担当。「夜ノヤッターマン」にも出演したものまねタレントのホリさんがオヤダーマを演じる。

 ◇“超人”日野社長のレベルファイブらしさが

 アニメを手がける読売テレビの永井幸治プロデューサーは「2008年に『ヤッターマン』をやった時に『タイムボカン』シリーズは今でも見ていただけている可能性を秘めていると感じた。今回の『タイムボカン24』はこれまでとは全く違います。昔の『タイムボカン』と同じなのは、メカブトンの名前くらいです」とリメークではなく新作であることを強調する。

 日野プロデューサーについて「僕が偉そうに言えることではありませんが、日野さんは今の子供たちのことを分かっている方。『タイムボカン24』はレベルファイブらしさが出ていると思います。日野さんはたくさんの作品を手がけられている。超人ですよ。日野さんは5人いるんじゃないかな?って思います(笑い)」と語る。

 また「土曜夕方の放送なので、たくさんの方に見ていただけなければならないことを意識しています。誰が見ても見やすいように作っていきたい。親子など世代を超えて楽しめる作品を目指したい」と意気込んでいる。

 40年以上の歴史のある「タイムボカン」シリーズがレベルファイブなどとどんな化学反応を起こすのか? 「タイムボカン24」の展開が注目される。

 「タイムボカン24」は読売テレビ・日本テレビ系で10月1日から毎週土曜午後5時半に放送。

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