女優の桐谷美玲さんが主演した映画「ヒロイン失格」(英勉監督)が、日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で30日にテレビ初放送される。今作は昨年9月に公開され、同年の「少女マンガ原作映画」部門でトップの興行成績を収めた大ヒット作。「私にとって大事な作品」と語る桐谷さんに、今作の見どころや撮影エピソードを聞いた。
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「ヒロイン失格」は、マンガ誌「別冊マーガレット」(集英社)で連載されていたマンガを実写映画化。桐谷さん演じる主人公・はとりは、幼なじみの寺坂利太(山崎賢人さん)が大好き。小学生のころから思い続け、いつかは結ばれるものと信じていたが、利太は同じクラスの地味な女子と付き合うことに。失意のはとりだったが、学校イチのモテ男・弘光廣祐(坂口健太郎さん)から強引なアプローチを受け、心が揺れる……というストーリー。
今回、桐谷さんが演じたのは、山崎さんと坂口さん演じるイケメン2人の間で揺れる女子高生・はとり。山崎さんとは、7月期に放送された月9ドラマ「好きな人がいること」(フジテレビ系)でのラブストーリーも記憶に新しいが、「月9とは全然違う恋愛が描かれるので、また違った2人を楽しんでいただけたら。(高校生役の)ちょっと若い2人が見られます(笑い)。『なんか恋っていいな』と思っていただけたらうれしいですね」と語る。
共演者含めて現場は和気あいあいだったという。山崎さんとの印象的なエピソードを聞くと、「『世界の中心で、愛をさけぶ』みたいなパロディーシーンがあるんですけど、なぜか空き時間に、そのシーンを2人で信じられないくらい練習していました。全編通して一番(笑い)。それをスタッフさんに撮ってもらった動画も残っているんですけど、真剣に演じていて面白いんですよね」と思い出し笑い。
そんな関係性もあってか、「月9は『はじめまして』ではなかったので、すごく助かりました。月9の撮影中も、突然(山崎さんから)『はとり?』と呼ばれて、『利太!!』と返す、寸劇のようなことをやってふざけて遊んでいたりしました(笑い)」と、月9の舞台裏でも「ヒロイン失格」で培った仲のよさが生きていたようだ。
もともと原作の大ファンで、出演を熱望したという桐谷さんは、「原作を読んだときに、こんなに笑えるのに、次のページでは切なくてキュンとして……こういう体験は初めてでした」とコメディーと恋愛要素の絶妙なバランスに心奪われたという。
コメディーシーンでは、ニュースキャスターとしても活躍する実際の桐谷さんのイメージを覆すような思い切った変顔や丸刈り頭も披露。「思いっきり笑ってもらえるようにテンションを上げて演じました。もともと原作を読んでいるときから、変顔をまねしたりしていました。どちらかというと、そういう要素は、素の私に近いと思うので『すごく楽しそうにやってたね!』って、周囲からは言われました(笑い)。いろいろと挑戦しているので、楽しんでもらえたら」とアピールする。
また、桐谷さん演じるはとりのキュートなファッションやヘアスタイルも見どころだ。服装は、イマドキの制服姿やしっとりとした浴衣姿、女子力高めのスカートファッション、柄パンツのカジュアルスタイル……などバリエーションが豊富で、髪形も「ほぼ全シーン変えました」と桐谷さんが語るように巻き髪や編み込み、お団子など、さまざまなスタイルを披露している。
今回演じたはとりについて、桐谷さんは「こういった役は私にとって初めてでしたし、それがすごく自分にプラスになったと思っています」といい、原作ファンだったこともあり、「私の中ですごく大事な作品」と思い入れたっぷり。「本当にたくさんの人に見てもらいたいので、今回テレビ初放送されるということをすごくうれしく思っています。見てくれた方にとっても、忘れられない作品になってもらえたら」と期待を込める。
実写版ならではの面白さを「テンポ感がすごくいいですし、映画の中にしか出てこないキャラクターがいたり、エピソードも原作とは少し違う部分もあります。そういうところも楽しんでいただけたら」と語り、「映画が見られなかった人はもちろん、一度見ていただいた方も、月9を見てくださっていた方にも見ていただけたらいいなと思います」とメッセージを送った。
<プロフィル>
1989年12月16日生まれ、千葉県出身。2006年に映画「春の居場所」でデビュー。その後、映画「荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE」(12年)、「100回泣くこと」(13年)、「女子ーズ」(14年)、「恋する・ヴァンパイア」(15年)や、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」などに出演。ファッション誌「セブンティーン」「non・no」(ともに集英社)の専属モデルも務める。現在、報道番組「NEWS ZERO」(日本テレビ系)で火曜日キャスターも担当している。7月期のフジテレビ系“月9”ドラマ「好きな人がいること」で山崎賢人と共演。
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