故・藤田まことさん主演の人気ドラマ「必殺」シリーズの最新作「必殺仕事人 2010」(テレビ朝日)の制作会見が17日にあり、俳優の東山紀之さん、松岡昌宏さん、田中聖さん、和久井映見さんが登場した。松岡さんは「現状に耐えながらも、スタッフも暗くなるのはよくないと、明るくやろうと、その思いでまとまりました。僕らが一生懸命引き継いでいかなければという思いで作りました」と語った。
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「必殺仕事人」は、藤田さん主演の時代劇で、1972年の「必殺仕掛人」から20年にわたり、シリーズが放送された。17年ぶりに連続ドラマとして復活した「必殺仕事人 2009」の放送後、「2010」の制作準備の中、藤田さんが亡くなり一度制作は中断したものの、藤田さんの事務所や遺族から藤田さんの思いが伝えられ、今回のドラマが完成した。
東山さんは「藤田さんとはめざしを取り合うというシーンが主だったので、リハでめざしを5、6匹食べて、藤田さんがまた丈夫になっちゃうねって言われたのを良く覚えています」と語り、松岡さんは「『親分お疲れ様でした』って言ったとき、車の窓からにこっとする笑顔が印象的でした。僕は藤田まことさん自身が仕事人だったんだなと思いました。仕事人のクランクアップの後、1週間たってないのにもうはぐれ刑事を撮ってたんです。『親分休んでくださいよ』って、言ったんですが、自分がおやりになった作品をすべて撮ってからいかれたんだなと思いました。僕は、一番は藤田さんの中村主水に出会えたことを感謝しています」と自身の思いを語った。
田中さんは「今までより一段と気合が入って、恥ずかしくない作品を作らなきゃという気持ちで、学んだことをすべて出せたらと思って取り組みました。撮影もいい一体感のなかで行われたので、自信をもってお届けできると思います」と自信を見せ、「殺しのシーンで『すごく目がいいよ』って言われたのが印象的で、ほめていただきたいばっかりに、すごく目に集中したりしました」とうれしそうに振り返った。和久井さんは「今でも誰かに、藤田さんのことはうそですと言っていただきたいです。スタッフ、キャストの胸の中には大きな藤田さんの存在があるということを考えながら撮影に臨みました。私よりお体がつらかったでしょうに、『京都の冬は寒いでしょう』など、いつも温かな声を頂戴していました。ずっと胸に残っています」としみじみと思い出を語った。ドラマは7月10日午後9時の放送予定。(毎日新聞デジタル)
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