映画「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」(大森立嗣監督)の完成披露試写会が3日東京都内であり、主演の松田翔太さん、高良健吾さんらが登場し、ハンマーでブロックを壊すというパフォーマンスを披露した。2人は工事現場でひたすら壁を壊す「はつり」という仕事に従事する若者を演じ、松田さんは「僕たち壊すの大得意なんで、見てください」と映画の内容さながらにハンマーを振るった。
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映画は、同じ施設で育ったケンタ(松田さん)とジュン(高良さん)が中学卒業後、工事現場でひたすら壁を壊す「はつり」という仕事に従事。低賃金で劣悪な労働環境の下、先の見えない生活を送る2人は、カヨちゃん(安藤サクラさん)という女の子をナンパし、ジュンはカヨちゃんの家に転がり込む。ケンタの兄カズ(宮崎将さん)とのいさかいからケンタに執拗ないじめを繰り返す先輩の裕也(新井浩文さん)。ある日2人は、裕也の車を破壊し、カズに会うため、カヨちゃんも連れて網走に向かう……という物語。
車を破壊するシーンについて「もっと簡単に壊れてくれると思ってたけれど、全然硬いしガラスも飛び散らないし、難しかった」と語った松田さんは「とにかく感情がストレート。結末も含めて彼らのストレートな生き方を見てほしい。感情だけで旅をするのでそこで何かを感じて」と見どころをアピール。高良さんは「ジュンは周りの顔色を伺って自分の出方を考える切ない役です。3人が戻ることのない旅をします。その旅を見てほしい」とPRした。
一方、松田さん演じるケンタをいじめる役の新井さんは「めちゃくちゃ嫌な役なので、映画を見る前(の舞台あいさつ)で良かったです。普段はめちゃくちゃ仲のいい翔太をいじめるっていうギャップを見てほしい」とあいさつ。大森監督は「最近“ぬるい”映画が多いので、この映画を見て何かを感じてほしい。それでも人生は続きます。退陣した鳩山さんにも見てもらいたい」と話した。映画は12日から全国でロードショー。(毎日新聞デジタル)
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