新参者:加賀刑事お預けの名物「たい焼き」が人気 全国で32万匹、通常の1.5倍

「銀のあん」の「薄皮醤油」たい焼き
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「銀のあん」の「薄皮醤油」たい焼き

 ドラマ「新参者」(TBS系、毎週日曜午後9時)で阿部寛さん演じる主人公・加賀恭一郎刑事が食べたくても食べられない人形町名物「たい焼き」が売れている。「銀のあん」や「築地銀だこ」などをチェーン展開する「ホットランド」(群馬県桐生市)がTBSとコラボして開発した「薄皮醤油(うすかわじょうゆ)」のたい焼き。放送開始に合わせ地元・人形町店など全国約150店舗で販売したところ、5月の1カ月間で全国32万匹を売り上げ、定番のあずきあんのたい焼きの月20万匹の1.5倍を上回る売り上げを記録した。

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 「新参者」の舞台で、実際にドラマのロケをしている日本橋人形町(東京都中央区)にある「築地銀だこ」人形町店では、それまでたい焼きは扱ってこなかったが、今回のコラボ製品「薄皮醤油」のたい焼きの販売を開始したところ、原作やドラマのファン、観光客などが買い求め、1日に1000匹近く売れているという。初回放送視聴率21.0%を記録するなどドラマの好調さにも支えられ、多いときにはドラマさながらに20~30人が店頭に行列を作ったこともあったという。

 販売元の「ホットランド」は、TBSからのオファーでコラボ商品の開発を開始。通常は「あん」を工夫して他のたい焼きと差別化を図るところだが、今回は「生地」にこだわった。下町・人形町の味わいとして「二段熟成しょう油」を生地に入れ、パリッとした食感としょう油の香ばしさを味わえる仕上がりにした。中身の「あん」は、程良い甘さに仕立て、白玉を2粒包み込んだ。1匹180円と定番のあずき(150円)に比べて割高だが、味も食感も金額のわりにぜいたくに仕上がっている。コラボ製品の販売は期間限定でドラマの最終回が放送される20日ごろまでを予定。ホットランドの広報によると「放送終了後も好評だったら『薄皮醤油』の販売は続ける」としている。

 「築地銀だこ」人形町店では、近くでドラマロケの際には、撮影用も兼ねて50匹ほどを毎回ロケ隊に差し入れているといい、出演者やスタッフも“行列のできる”たい焼きに舌鼓を打っている。ドラマの中ではいつも行列待ちで、まだたい焼きを食べるチャンスのない加賀刑事役の阿部さんも、カメラが回っていないところではすでに味わっていた!? 加賀刑事が無事に名物のたい焼きを食べることができるかどうか。事件の解決とともに目が離せない。

 ◇「新参者カクテルフェア」も

 人形町に程近い日本橋蛎殻町の「ロイヤルパークホテル」(東京都中央区)地下1階にあり、第2話の撮影に使用されたバー「ロイヤルスコッツ」では、「新参者カクテルフェア」を開催中。ドラマ「新参者」をイメージしたフレッシュグリーンのオリジナルカクテル(単品で1470円)と小説の中で主人公の加賀刑事が愛飲しているビール「ギネス・スタウト」(単品で1050円)のセットを2100円の特別価格で提供している。

 オリジナルカクテルはジンをベースにフレッシュなパッションジュースとフレッシュグレープフルーツジュース、ブルーシロップとピーチシロップを合わせて新緑のようなグリーンのカクテルに仕上げられている。「新参者」のフレッシュさを表現したといい、撮影にも使われたバーで「新参者」の世界に浸ることができる。フェアは6月末まで実施予定。ドラマ「新参者」最終回は20日午後9時に放送。(毎日新聞デジタル)

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