ばけばけ:命を授かったことをヘブンに伏せるトキ 視聴者が最もクギヅケになった場面は? 喜びと苦悩に揺れる第108回を「注目度」で振り返る

連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK

 俳優の高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第108回(3月4日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時14分の71.4%だった。

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 「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。

 ◇エンディングのピークに向け、注目度は上昇

 第108回は、ラン(蓮佛美沙子さん)の家からの帰り道に、動けなくなってしまったトキ(高石さん)。通りかかった丈(杉田雷麟さん)と正木(日高由起刀さん)に連れられ病院で診察を受ける。大きな病かと不安なトキだったが、診察の結果、新たな命を授かったことを知る。

 家に帰ったトキの報告に、フミ(池脇千鶴さん)と司之介(岡部たかしさん)は歓喜する。しかし、トキはヘブン(トミー・バストウさん)に告げるのは待ってほしいと家族に伝える。

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 テレビの前の視聴者のうち、画面を注視していた人の割合を示す「注目度」は、序盤に“山”ができたが、基本的にエンディングのピークに向けて少しずつ上昇していくようなグラフを描いた。

 ◇喜ぶフミとトキ 絶叫するフミに注目度も最初のピークに

 新たな命を授かったことで、それを知った人々に喜びの輪が広がっていく。一方で、そのことをヘブンには伏せてほしいというトキの深い思いを視聴者も知ることになる、見どころの多い回だ。

 冒頭、産婦人科医院で診察を受けたトキが、診断結果を聞くシーン。優しいまなざしの名医、黒田役で安井順平さんがサプライズ出演した。黒田が「もうお分かりですよね」と振ると、「もしかして」と察した様子のトキ。「えー」と妊娠を伝えようとするのだが、言いだそうとすると、トキは「待ってごしなさい」。何度か繰り返すうち、笑みがこぼれるトキの様子を見て黒田は「もう言わんでよかね」と笑う。非常に楽しい場面だが、午前8時0分と午前8時1分は63%台と、ここでは注目度はあまり上昇しない。

 オープニングで注目度が一度下がった後、午前8時4分で66.8%と少し大きな“山”を作る。帰宅したトキがフミと会話する場面だ。病院にトキを連れて行ったが、「病じゃなかったようで」と丈と正木が報告するのを聞いたフミ。立ち上がると、別の部屋で休むトキのもとへ移動するあたりからが4分台だ。

 「もしかしたらなんだけど、『あげ』なんじゃない?」「やっぱり、『そげ』」

 事情を察したフミが尋ねると、トキは「そげ」。フミが「本当に?」と繰り返すと、トキも「本当に『そげ』」とフミの顔を見てうなずく。松江の方言「あげ」「そげ」が楽しい会話だ。フミが駆け寄り、トキに抱きつく。「よかった」と喜びを爆発させるフミ。もしかしたら、命を授かることがなかったフミにとっては、我がことのようにうれしかったのかもしれない。フミの喜ぶ様子に、視聴者も一緒にうれしくなった場面だったのではないだろうか。

 ◇フィリピン滞在記の依頼がトキに知られているなんて

 その後はしばらく、あまり大きな“山”はない。ヘブンにフィリピンに行って滞在記を書いてみないかという依頼が来ていることをトキが家族に説明する午前8時8分(63.4%)や、「書く人」になりたいヘブンを引き留めることはできないから、命を授かったことはヘブンに伝えないでほしいとトキが家族にお願いする午前8時10分(64.8%)と午前8時11分(64.6%)でわずかに注目度が高くなる程度。

 午前8時11分の後半からは、ヘブンが帰宅し、家族で夕食をとる場面に移る。家族にいつもと違う雰囲気を感じるヘブンだが、何が起こっているかは察することができない。

 同僚のロバート(ジョー・トレメインさん)をヘブンが訪ねる午前8時13分台から注目度は急上昇。午前8時14分に、この日の最高値71.4%を記録した。ロバートに、フィリピンには1人で行くか、諦めるかだと伝えると、ロバートはフィリピンに行けば、日本に戻ることはない。「行ったら最後、日本とはオサラバだ」とはっきり言う。

 直後に来客がありロバートが席を外すと、入れ替わるように部屋に入ってきたランがヘブンに伝える。トキはヘブンにフィリピン滞在記の依頼が来ていることを知っていると。妊娠の事実はまだヘブンは知らないが、フィリピン滞在記の依頼の話はばれていることを知ったヘブン。物語の展開が加速度的に早まってきた場面で、注目度も上昇。そのままエンディングを迎えた。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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