人気覆面作家・舞城王太郎さんの書き下ろし小説を映画化した「NECK ネック」(白川士監督)で主演を務める相武紗季さん。相武さんが演じるマドンナ的存在の大学院生・真山杉奈が、お化けを作り出すという「ネック・マシーン」を開発、杉奈にあこがれる首藤友和(溝端淳平さん)を実験台にする……というホラーコメディーで、相武さんは、白衣姿でハイテンションの女性を演じた。「やりすぎないようにバランスが難しかった」と振り返る相武さんのこだわりを聞いた。(細田尚子/毎日新聞デジタル)
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撮影の合間などに本を読んだり、音楽を聴いたりするという相武さん。本は「買うなら絶対にハードカバー」という。「買うからにはいろんな人に(貸し出して)読んでもらいたいし、自分でも何度も読み返したいので、ずっと手元に置いておきたい。さあ今から読むぞという気持ちで本に向かいたいので、なるべくサイズが大きくて表紙は硬い本がいい」と丈夫なハードカバーの本を選ぶ。
一番のお気に入りは上橋菜穂子さんのファンタジー小説「獣の奏者」。09年にNHK教育でアニメ化された作品だ。「表紙回りにイラストが描いてあったりする本もすごく好きです」という。「はっきりした絵というより、人が遠くに立っていたり、竜の絵があったりするのもいいですね。シンプルな線のイラストが好き。ファンタジー小説はどんな世界観なのか気になるので、イラストをきっかけにして想像したりします」という。
舞城さんの小説も、今回を機に読み出した。これまで読んだ中で一番面白かったのは01年に出版された「煙か土か食い物」(講談社)だという。「ちょっとグロテスクな部分と人間の純粋な部分のバランスとか、描写の仕方が独特で面白いなと思いました」と感想を述べた。
マンガも好きで、最近ハマったのは中村光さんの「聖☆おにいさん」(講談社)だ。「相当面白いですね。暇になったらパラパラ読み返したりして、手放せない」という。小さいころからマンガは大好きで「あさりちゃん」を読んで、「自分はあさりちゃんで、姉のことをタタミちゃんだと思ってました(笑い)」とか。藤子・F・不二雄さんの「ドラえもん」や「新オバケのQ太郎」、「エスパー魔美」も愛読していた。少女マンガでは「ご近所物語」(集英社)など矢沢あいさんの作品はよく読んでいるという。
食べ物や飲み物に好き嫌いはないが、最近は「生肉系」にハマっているという。「この間、女の子ばっかりで焼き肉を食べに行ったら、レバ刺しとか牛刺しとかお肉の刺し身系がテーブルにずらっと並んでました。最近、肉食系の女の子が多いみたいですね」と好んで食べている。
次回は、お化けを作る研究に没頭する変わり者の大学院生を演じた映画「NECK ネック」の撮影中のエピソードや女優という仕事に対する姿勢などを聞く。
<プロフィル>
1985年6月20日、兵庫県生まれ。03年、ドラマ「ウォーターボーイズ」(フジテレビ系)で女優デビュー後、数々の映画、CM、ドラマで活躍。04年には「茶の味」(石井克人監督)で映画初出演。05年にNHK「どんまい!」で連続ドラマ初主演。ほかに「レガッタ~キミといた永遠」(06年)、「華麗なる一族」(07年)に出演。07年には「歌姫」でギャラクシー賞マイベストTV賞グランプリを受賞。8月21日、「NECK ネック」がシネマサンシャイン池袋(東京都豊島区)など全国で公開され、続いて9月11日には主演映画「恋するナポリタン」(村谷嘉則監督)が公開される。
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