キャラ☆メル Febri:人気クリエーターが語る新雑誌 “東方”マンガ連載にウェブ連動も

「キャラ☆メル Febri」の表紙
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「キャラ☆メル Febri」の表紙

 アニメやゲームなどのコンテンツの魅力を掘り下げる隔月刊の新雑誌「キャラ☆メル Febri(フェブリ)」(一迅社)が7月24日、新装刊された。アニメーション監督の新房昭之さんらオタク層がリスペクトする注目のクリエーターたちが、自分がはまっているコンテンツを自身の目線で語る特集企画を中心にした「本音(リアル)で語るクリエーターマガジン」で、ウェブと同時発信するという新たな試みにも挑戦している。

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 ◇特集は新房監督ら5人

 新雑誌は、07年6月に創刊された季刊誌「キャラ☆メル」が前身。イラスト中心のアニメ誌とは一線を画し、「コンテンツの中心はキャラクター」というコンセプトで、「インタビュー誌と思われていました」というほど、情報量を誇る雑誌だった。

 特に「逮捕しちゃうぞ」「ああっ女神さまっ」などのマンガ家藤島康介さんが、「天元突破グレンラガン」や「灼眼のシャナ」など人気作を手がけたクリエーターたちと対談する「フジキャラたん」が人気を集めた。質の高い雑誌を作るために一度09年12月で休刊し、新雑誌「フェブリ」として再スタートした。誌名は、熱狂や興奮を意味する英語「fever」の語源で、ラテン語「febris」から取ったという。

 「フェブリ」は、毎号注目のクリエーターを5人程度ピックアップして、アニメやゲームなどのコンテンツについて「何が面白いのか」「どこにハマっているのか」を語ってもらい、それを基に特集企画を作成・掲載する。創刊号では、新房監督や藤島さんのほか、「機動戦士ガンダム00」のキャラクターデザインを担当した高河ゆんさん、「化物語」や「神のみぞ知るセカイ」の渡辺明夫さん、「天元突破グレンラガン」の錦織敦史さんが登場。

 西尾維新さん原作のアニメ「化物語」などを手掛けた新房監督は、同じ西尾さんのアニメ「刀語」を掘り下げる。藤島さんは、アニメ「Angel Beats!」の原作・脚本を手がけ、数々の美少女ゲームの傑作を生んだ麻枝准(まえだ・じゅん)さんと対談。高河さんはアニメ「デュラララ!!」の魅力を挙げるなど、特集企画で全160ページの3分の1を占め、小此木編集長代理も「創刊号からゴール前に息切れしそう」と笑うほどのボリュームとなっている。

 ◇“東方マンガ”も登場

 もう一つの売りがマンガ。中高生世代を中心に絶大な人気を誇る弾幕系シューティングゲーム発のコンテンツ群「東方Project」のZUNさんの原作で、この作品で商業誌デビューするあずまあやさん作画の「東方茨歌仙 ~Wild and Horned Hermit.」と、マンガ誌「百合姫S」で一番人気のなもりさんのコメディー「ゆるゆり」のスピンオフマンガ「りせっと!」、ゲーム原画家・藤原々々(ふじわら・わらわら)さんの初連載となる「はらすめんたりずむ」が登場する。

 編集部の注目作としては、ガイナックスが手掛けるアニメ「Panty&Stocking with Garterbelt」、7月からアニメ放送が始まった「みつどもえ」や、PSP用ゲーム「初音ミク −Project DIVA− 2nd」、さらに11年春発売予定の「アイドルマスター2」などをピックアップした。表紙を飾る「アイドルマスター」関連イラストでおなじみ、杏仁豆腐さんのオリジナル美少女イラストにも注目だ。

 ◇動画やウェブと連動

 ネットとの同時展開にも力を入れている。ZUNさんが制作の舞台裏や注目作を語る(かもしれない)ウェブラジオ「2軒目からはじまるラジオ」を動画サービスの「USTREAM」で配信する。2軒目の飲み屋で交わす会話のようなリラックスした雰囲気で展開するという。また、公式サイトでは、隔週更新で特集企画を公開するという“太っ腹”なサービスを提供する。

 小此木編集長代理は「フェブリ」の魅力について「人気クリエーターが何を見ているかという『発見』と、ファン自身がクリエーターの楽しみ方と重ね合わせる『喜び』の二つのポイントを楽しんでください」と語る。今後、どんなトップクリエーターが登場するのか注目だ。

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