エイリアンによって地球が征服されていく3日間を、最新の映像技術で描いたパニックムービー「スカイライン 征服」が18日、公開される。「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」(07年)で監督デビューを果たしたグレッ・ストラウスさんとコリン・ストラウスさんの「ストラウス兄弟」がメガホンをとった。
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ストラウス兄弟は「デイ・アフター・トゥモロー」(04年)や「アバター」(09年)、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(08年)などのVFXを手掛けたスタジオ「ハイドラックス」の設立者で、今作は「メジャースタジオの顔色を見ながらではなく、自分たちの力でコントロールできる映画を」と、脚本家やCGアニメーターらスタッフを身内で賄ったという野心作だ。
親友テリー(ドナルド・フェイソンさん)の誕生日を祝うためにロサンゼルスにやって来たジャロッド(エリック・バルフォーさん)とエレイン(スコッティ・トンプソンさん)のカップルは、テリーが暮らす高層マンションの1室でドンチャン騒ぎ。翌朝、青白い光で目覚めたジャロッドは、窓の外に巨大な物体が飛来し、人間を吸い上げているのを目撃する……というストーリー。
驚いたことに、登場する生身の人間はジャロッドをはじめ数人だけ。また、彼らは、テリーのマンションの敷地内から出ることはなく、行動範囲は限りなく狭い。しかもそのマンションの部屋は、製作費を切り詰めるためにグレッグ監督の自宅を利用したという。そんな手作り感いっぱいの作品ではあるが、見え方はダイナミック。エイリアンの飛行物体は、重戦車型、昆虫型、クラゲ型などさまざまな種類があり、それらと軍隊が交戦する迫力のシーンもたっぷりある。それもこれもVFXを駆使できる立場にあるストラウス兄弟だからできたことだ。
正直なところ、ストーリーやビジュアルの新鮮味は薄い。しかし、金をかけずにアイデアと技術で勝負したストラウス兄弟の心意気は買いたい。18日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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