世界コスプレサミット:パフォーマンス重視の中、海外勢強さ見せる

優勝したブラジル代表のマウリシオさんとモニカさんのソメンザリ兄妹のパフォーマンス
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優勝したブラジル代表のマウリシオさんとモニカさんのソメンザリ兄妹のパフォーマンス

 ブラジルの3度目の優勝で幕を閉じた「世界コスプレサミット2011」(世界コスプレサミット実行委員会主催)。今大会は、衣装はもちろんのこと、ステージ上でのパフォーマンスが評価され、上位に並んだ海外チームのクオリティーの高さが際だった。

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 今年は昨年から審査基準が変更され、演目時間の短縮や、事前の衣装審査(重量制限)が取り入れられた。このため、昨年の大会に見られたような大掛かりなセットは姿を消し、よりプレーヤーがパフォーマンスを重視した流れになったと見られる。ブラジルは06年の優勝チームが参加し、「ファイナルファンタジー12」のコスプレを披露。迫力のある演技と存在感のある衣装、バトルシーンの圧巻のパフォーマンスで多くの観客を魅了した。また、準優勝のイタリアは、「シュガシュガルーン」のコスプレで、途中に手品を取り入れ、会場を盛り上げ、「真・三国無双6」のコスプレをした3位の中国は太鼓の演舞を披露するなど、大がかりなセットがなくてもクオリティーの高いパフォーマンスができることを証明した。

 一方、日本代表は「スーパーマリオブラザーズ」のコスプレでコントのようなパフォーマンスを披露し、会場を笑わせるも、7位という結果に。上位チームと比べると、審査員からは多少の物足りなさがあったようだ。審査委員を務めた声優の古谷徹さんは「今回は衣装の重量制限などがあって、みんな大変だったと思うけど、それぞれ工夫がみられて(前回より)グレードアップしている。表情とかせりふの言い方とか、動きとか、とても充実していた」と振り返った。

 今回の参加国数は過去最多の17カ国。世界のコスプレ人気も着実に広がりを見せ、観客数は過去最多となる約1万7000人を記録した。また、6日に名古屋・栄の錦通りを封鎖して行われた「レッドカーペット」パレードには、こちらも過去最多となる1万2000人の観客が訪れた。大須観音(名古屋市中区大須)と周辺の商店街をコスプレーヤーたちが練り歩いた「大須パレード」では、一般参加のコスプレーヤーは昨年と比べ減ったものの、会場は多くの観客でにぎわいを見せた。

 コスプレイベントとして、着実に根付いてきている「世界コスプレサミット」。同実行委員会の関係者はこの盛り上がりについて「03年にスタートして以来、順調に参加国が増加し、09年からは河村たかし名古屋市長も参加。そして今年は河村市長に加えて、大村秀章(愛知県)知事も参加し、メディアでも大きく取り上げられるようになり、より広く浸透していったため」と分析している。来年には、新たにイギリスの参加も決定しており、今年以上の熱い戦いが予想される中、アニメやマンガ、ゲーム文化の発祥地としての日本勢の奮起に期待したい。(毎日新聞デジタル)

世界コスプレチャンピオンシップ結果 ()内はコスプレ作品

1位 ブラジル(ファイナルファンタジー12)

2位 イタリア(シュガシュガルーン)

3位 中国(真・三国無双6)

4位 オーストラリア(吸血鬼ハンター“D”)

4位 韓国(美少女戦士セーラームーン)

6位 アメリカ(XXXHOLiC)

7位 日本(スーパーマリオブラザーズ)

8位 ドイツ(カレイドスター)

9位 タイ(斬撃のREGINLEIV)

10位 シンガポール(戦国BASARA3)

11位 フランス(グレンツェン・テューア)

11位 スペイン(ロミオ×ジュリエット)

11位 フィンランド(真・三国無双6)

14位 デンマーク(アヴァロンコード)

14位 メキシコ(華札)

16位 オランダ(舞−乙HiME)

17位 マレーシア(Petshop of Horrors)

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