声優でタレントの山寺宏一さんが、9日に公開されるベルギー生まれの人気キャラクターをCGで実写化した3D映画「スマーフ」(ラージャ・ゴスネル監督)の日本語吹き替え版で、邪悪な魔法使い・ガーガメルを演じている。ガーガメルを「憎めない悪者」と愛情たっぷりに表現する山寺さんに映画の見どころなどを聞いた。(毎日新聞デジタル)
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「スマーフ」は、ベルギーの漫画家ピエール・クリフォール(ペヨ)さんが1985年、マンガ雑誌「スピルー新聞」の連載コーナー「ジョアンとピルルイ」に脇役として登場させたキャラクター。どこかの森の中に住んでいるという設定で、青色の肌をした小さな体をしている。脇役ながらも瞬く間に人気となり、ペヨさんはスマーフを主人公にしたシリーズを描くようになったという。
映画は、邪悪な魔法使いガーガメルによって村を追われたスマーフたちが、突然開いた大きな穴にのみ込まれ、米NYのセントラルパークへと放り出されてしまう。NYに取り残されたスマーフたちが、ガーガメルに見つかる前に自分たちの村へ戻る方法を見つけなくてはならない……というストーリー。「ビバリーヒルズ・チワワ」のゴスネルさんがメガホンをとり、「シュレック2」のJ・デビッド・ステムさんとデビッド・N・ワイスさんが脚本を担当。日本語吹き替え版では、ガーガメルを演じる山寺さんをはじめ、クラムジーをアイドルグループ「Hey! Say! JUMP」の山田涼介さん、頭のいいブレイニーを知念侑李さんが演じる。
スマーフについて、「なんとなく知っていました」と話す山寺さん。「お話をいただいたとき、最初(演じるのは)スマーフの中の一人かなって思っていたんです。でも、ガーガメルを演じると聞いて、どう見ても悪役だなと思い驚きました」と振り返る。スマーフの宿敵・ガーガメルは、世界最強の魔法使いになるためにスマーフから青いエキスをしぼり取る方法を常に考えていて、口げんかの絶えない相棒の猫・アズレールと行動を共にする。
山寺さんは、ガーガメルとアズレールのやりとりがとても楽しかったそうで、「アズレールはしゃべれないのかなと思いきや、ちょっとしゃべってる感じもありますし、ガーガメルの言葉がつまったときに助言してくれたりするけど、意外と粗末に扱われるんです」と明かし、「1度踏もうと思ったことがあるそんな関係です」と笑う。「注目してほしい点はアズレールとのやりとり。相当おもしろいと思います」と自信を見せた。
役作りについては、「声優の場合、まずは作品をよく見てキャラクターを理解することです。作品におけるガーガメルの立ち位置を考え、どこがおもしろいのか、これは何が言いたいのかということをつかまえることが役作り」と説明。「オリジナルに忠実にそして自分も楽しんでやるっていうことと、悪役ですけども、作品を見ていて笑いを一番とるのはもしかしたらガーガメルとアズレールのやりとりかもしれない。憎めないし、悪役ってそういうもの」と悪役の役割について話した。「日本語版を見ていただいたときに、お客さんに『ガーガメルおもしろいなー』って劇場で笑ってくれたらいいなってそういうことを想像してます」と山寺さん。憎めない悪役・ガーガメルに注目だ。
テクニック、表現力、演じる役の幅広さにおいて高評価を受ける山寺さんだが、苦労した点については、「全部苦労……テンション高いセリフが多いですし、元々普段しゃべる声とちがうところの声を全編使っているのでそういう意味では大変でした」と意外な告白も。「ちょっとクラクラしました今日。でもそれだけやりがいもあって楽しい役でしたね」と満足そうな表情を見せた。
山寺さんは「もしかしたらそんなになじみのないキャラクターかもしれません。僕もそんなに詳しいことは知らなかったのですが、今回の映画ですっかりスマーフにハマりましたので、日本にもスマーフブームが来るんじゃないかと僕は予想しています」と宣言。最後に、「きっとね、(スマーフの人形を)集めたくなりますよ。机の上にばーって並べて。ストーリーも映像もすばらしいですから、ぜひ老若男女の方に見ていただきたいと思います!」とちゃめっ気たっぷりに呼びかけた。
<プロフィル>
1961年生まれ。宮城県出身。声優、俳優、ナレーター、司会者など幅広く活躍。1985年、声優デビュー。「七色の声を持つ男」と呼ばれるほど広域の声質が特徴で、ヒーローから悪役のボス、シリアスな役からコミカルな役、二枚目から三枚目まで多数の役柄の声を演じている。ディズニー作品でのドナルド・ダック役や、映画「シュレック」シリーズのドンキー役、テレビアニメ「それいけ!アンパンマン」のチーズ役、映画「THE有頂天ホテル」のアヒルの声などを担当。バラエティー番組「おはスタ」(テレビ東京系)のメーン司会者も務める。
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