妻夫木聡:“ダメ男”役で毎日だらだら「不摂生は楽だった」 映画「スマグラー」完成試写

映画「スマグラー おまえの未来を運べ」の完成披露試写会で舞台あいさつに登場した妻夫木聡さん
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映画「スマグラー おまえの未来を運べ」の完成披露試写会で舞台あいさつに登場した妻夫木聡さん

 俳優の妻夫木聡さん(30)主演の映画「スマグラー  おまえの未来を運べ」(石井克人監督)の完成披露試写会が22日、東京都内の映画館行われ、妻夫木さんのほか永瀬正敏さん、松雪泰子さん、安藤政信さんら豪華キャストが舞台あいさつに登場した。日給5万円で死体の「運び屋(スマグラー)」のアルバイトをするさえない青年を演じた妻夫木さんは「とにかく不摂生をして、一番最初に出てきたときに『だめだなこいつ』という印象が持たれるように、毎日寝ないでだらだら過ごして、食生活のバランスも崩して、うまい具合に顔もむくみました」と役作りに励んだことを明かしながら、「でも、不摂生は楽でしたけどね」と笑顔で語った。

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 「『鮫肌男と桃尻女』を見て以来、石井監督との仕事を熱望していたという妻夫木さんは、「最高ですよね。本当に大好きで、普段は台本を見てから決めるんですが、マネジャーから電話で、石井監督からオファーだと聞いて、すぐに『やる!』って言いました」と大喜びで、プライベートでも親しいという永瀬さんとの共演にも「10数年前から、いつか仕事をしたいと思っていたので、実現してうれしかった」と喜んでいた。永瀬さんも「妻夫木くんも安藤くんも若いころから知っているので、すごく感慨深いです。2人とも努力してきたのを知っているので」と共演の喜びを語った。

 映画は、「闇金ウシジマくん」などで知られる真鍋昌平さんのマンガが原作。主人公は、役者志望だったが挫折し、パチンコやその場しのぎのアルバイトに明け暮れている砧涼介(妻夫木さん)。涼介は誘われるままにうまいもうけ話に乗ったところ、逆に多額の借金を背負ってしまい、借金返済のために、日給5万円という高額の運送屋のアルバイトをすることになる。仕事を仕切るジョー(永瀬さん)と、彼をサポートするジジイ(我修院達也さん)とともに初仕事にとりかかった涼介だったが、運んでいたのは死体だった。涼介は、自ら飛び込んだ「運び屋(スマグラー)」の仕事は、たった一度のミスすら命取りになる、死と隣り合わせの世界だったことを知り……というストーリー。越智志帆さんのユニット「Superfly」書き下ろしの新曲「愛をくらえ」が主題歌に、未発表曲の「I My Me Mine Mine」がイメージソングに起用されている。

 金貸しやヤクザの便利屋として裏社会で賢く稼ぐ、ゴスロリファッションに身を包んだ女社長を演じた松雪さんは、「ゴスロリの格好をすることはないので、楽しませていただきました。静かな気持ち悪さが出ていたらいいなと思います」と苦笑交じりにアピール。つながったまゆ毛がトレードマークの我修院さんは、今回の映画では中央をそっており、「『鮫肌男~』のときに、石井監督からそらないでと言われて、一生そらないつもりでいたんですけど。(場面が)つながらないからだったんですね。今回、監督に『そってください』と言われて、勘違いだったと初めて知りました」と笑わせていた。

 舞台あいさつには、高島政宏さん、テイ龍進さん、石井監督も出席した。映画「スマグラー おまえの未来を運べ」は10月22日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開予定。(毎日新聞デジタル) 

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