スマグラー:妻夫木主演作2年連続で国際映画祭へ アカデミー賞前哨戦「トロント」出品決定

「スマグラー おまえの未来を運べ」の1シーン(C)真鍋昌平・講談社/2011「スマグラー おまえの未来を運べ」製作委員会
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「スマグラー おまえの未来を運べ」の1シーン(C)真鍋昌平・講談社/2011「スマグラー おまえの未来を運べ」製作委員会

 俳優の妻夫木聡さんが主演する映画「スマグラー おまえの未来を運べ」(石井克人監督)が9月8日からカナダ・トロントで開催される第36回トロント国際映画祭の「Midnight Madness部門」に正式出品されることが4日、明らかになった。「悪人」(10年・李相日監督)のモントリオール国際映画祭に続き、2年連続で主演作が国際映画祭出品となる妻夫木さんは「一ファンとして、石井監督のアイデンティティーが日本だけでなく世界でも爆発することを期待しています」とコメントしている。

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 トロント国際映画祭はモントリオール世界映画祭と並ぶ北米最大規模の映画祭で76年に始まり、毎年9月に開催されている。トロント国際映画祭の最高峰とされる「観客賞」を受賞した作品は、必ずアカデミー賞でノミネートされるといわれており、日本作品では北野武監督「座頭市」(03年)が同賞を受賞した。「Midnight Madness部門」はエンターテインメント性と作家性が高い個性的な作品が選出される部門で多くの熱狂的な映画ファンが楽しみにしていることでも知られる。

 石井監督は「『鮫肌男と桃尻女』(99年)で招待され、トロントに遊びに行ったときがとても印象的でした。映画祭のスタッフも皆さんリラックスしながら映画祭を楽しんでいてイカしてました(笑い)。またご招待していただきとても感謝しています。トロント国際映画祭の皆様ありがとうございます」と喜びのコメントを寄せている。

 映画は、「闇金ウシジマくん」などで知られる真鍋昌平さんのマンガが原作。役者の夢に破れ、多額の借金まで背負ってしまったフリーターの砧(きぬた)涼介(妻夫木さん)が、借金返済のために闇の運送屋「スマグラー」として「やばい」依頼物の運搬と処理をさせられ、たった一度のミスすら命取りになる、死と隣り合わせの世界に身を投じる……というストーリー。永瀬正敏さんや松雪泰子さん、満島ひかりさん、安藤政信さんら豪華キャストの出演で話題を集めている。10月22日から全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)

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