ソフィー・マルソーさん主演の映画「マーガレットと素敵な何か」が全国で公開中だ。マルソーさん演じるマーガレットは仕事に生きる女。結婚間近のパートナーはいるが、たとえ今日が40歳の誕生日であろうと、仕事中心の生活は変わらない。そんな彼女の元に、公証人を名乗るおじいさんが訪ねてくる。彼がマーガレットに差し出したのは、7歳のマーガレット自身からの手紙だった……という物語。
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本国フランスで大ヒットした「世界でいちばん不運で幸せな私」(04年)のヤン・サミュエル監督が手がけた。「世界で~」は、ゲームにとらわれたまま成長した男女の恋模様を描き、ポップな色彩や美術によってキュートな印象を与えていたが、その実、内容はブラックだった。視覚と内容が相反するのは今作も同じ。過去の出来事から心を閉ざしていた女性が、その扉を少しずつ開いていくというテーマではあるが、7歳のマーガレットから届く、スパンコールなどで彩られた可愛らしい手紙が効果的に使われることで、陰鬱(いんうつ)になることなく、楽しく見ることができる。
マーガレットのそれまでの生き方を否定するのではなく、あくまでも肯定しようとする、潔くて優しさがあふれるエンディングにも好感が持てる。自己を解放させていくマーガレットが途中まとう洋服が、マルソーさんの映画デビュー作「ラ・ブーム」(80年)時のファッションを思い起こさせるのも面白い。シネスイッチ銀座(東京都中央区)ほか全国で順次公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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